実技系の試験だったら、当然のことながらその「技能」を身につけていなければ合格できません。実際に工具を手にして、手を動かして、何らかの結果を形作ることができるように練習を積まなくてはなりません。
知識系の試験だったら、その資格ごとに「このくらいの知識があって欲しい」というような、何らかの出題傾向があるので、その知識を頭に叩き込んで試験に臨むこととなります。
「知識」にもいろいろあって、ひたすら丸暗記を要するものだったり体系的理解だったり応用能力を含んでいたり、資格ごとにさまざまです。
合否判定に際しては、何らかの基準が設定されていて、合格点が何点と決まっていたり、全体の何%程度という目安があって年ごとに合格点が違っていたり、合格者数の目標値があったり。
いくつかの領域に亘る試験であれば、その科目ごとに最低ライン(足切り点)が設定されていて、各科目で足切り点をクリアし、且つ総合点をクリアしている場合のみ合格とする、などの規定がある場合もあったり。
複数科目がある場合に「科目合格」があったり、無かったり。
複数年かけて科目合格を積み重ね、最終的に資格試験合格となって資格が授与されたり。
かけられる年数に制限があったり、無かったり。
1次試験・2次試験・3次試験というような段階がある試験があったり、一発勝負だったり。
1次試験合格者が2次試験に進めるが、前年度の1次試験合格者は翌年度は1次免除で2次試験を受けられるとか、不合格なら毎回1次からやり直さなくてはならないとか。
人生で受験できる回数に制限があって、何度でも受かるまで挑戦する、なんてことが許されない試験があったり。
年齢制限があったり、無かったり。
年1回しか試験がない資格も多いのですが、年2回、あるいは毎月、試験があるような資格もあります。
身体的ハンディに対応してくれたり、してくれなかったり。
学歴や他の関連資格の取得状況、業務経歴等によって、科目免除があったり、無かったり。
1点きざみで点数がつき合否が決する試験もあれば、
論文や面接のように「A、B、C」などの大まかな採点である試験もある。
過去に出題された問題が公表されていたり、されていなかったり。
(近年、問題や解答、合否判定の基準などが公表されるものが増えてきました)
いずれにしても、まずは受験しようとする資格試験がどのようなものであるのか情報収集を行い、そのタイプに応じた必要な準備と学習を実践していくことになりましょう。
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試験そのものにも様々なタイプがありますが、それを受ける人にも、いろんなタイプがあることでしょう。
資格取得そのものよりも、試験勉強を通じて知識と技能を身につけることが大事だから、じっくりと学び、合格ラインギリギリじゃなくって余裕で合格するようにしたい、というポリシーを持つ人。
逆に、いくら知識と技能が身についても、肝心の資格がなかなか取れないので話にならないということで、なるべく少ない努力で合格を勝ち取るための努力と情報収集を頑張る人。
こうすれば必ず合格できるという王道論、これさえ押さえておけばOKという限定説、過去の合格者の体験談、問題と解説がセットになった数々の試験対策書籍、各種教材、資格学校、講習やセミナー、受験者ブログ、勉強会、通信添削などなど、現代はさまざまな手段が溢れています。
結局のところ、その資格・試験がどのような位置づけであるのかは、人それぞれですから、
取り組み方やアプローチの仕方も人それぞれ。
自分が思うように、好きにやればいいんじゃないでしょうか。
「絶対○○なんだっっっ!」
熱く語るのも良いんですけど、真理は我にあり、と肩肘張らなくたっていいんじゃないかと
なんとなく思うようになった、今日このごろ。
人の受験を応援するも良し。応援しないのもまた、一つの在り方ではないかと。
(「いろんなタイプの試験」おわり)