そんな時には、マンホールの蓋を開けてみたりします。
コンクリート桝の中を見ると、桝の底に排水の通り道が形成されています。
排水桝に流入する管と流出する管とをなめらかにつないで、排水がスムーズに流れるようにしてあります。これを『インバート』と言います。インバートはモルタルを盛って作ります。新たに別の排水をつないだり、排水方向を変えたりする場合には、このインバートをやり変えます。
モルタルを壊して再度きれいにルートを作るのですが、径の小さなマンホールだと相当やりづらいようです。考えるまでもなく、大変そうです。
最近は、コンクリート桝よりも手軽で安価でコンパクトな塩ビ製の桝が使われることが多くなっています。
なお、インバートを設けるのは汚水桝(雑排水を含む)です。雨水桝の場合には、桝底を接続管よりも深くして『泥溜』を設けます。雨水と一緒に流れてくる泥は、本管に流してしまうと詰まりやすくなりますので。
なので、雨水桝はたまに泥を取り除いてあげる必要があります。
積雪寒冷地の場合、冬期間は排水桝が雪に埋まってしまって、どこにあるのかわからなくなったりします。けれども、春からの工事に向けて冬のうちに調査・設計を進めなければならず、しかも既存ルートが不明だったりすると、雪中マンホール探索に勤しむことになります。
自宅で雪かき、職場で雪かき、現調で雪かき。
冬は、運動不足になる心配が無いかも。
(「汚水桝にはインバート」おわり)
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