2014年09月20日

せつびの保温

設備配管やダクトには、保温を要するものがあります。

「保温」とひとまとめに呼ぶことも多いのですが、その目的によって「保冷」、「断熱」、「防露(結露防止)」など、呼称を変えることもあります。


保温材には、いろんなものがあります。主なものはグラスウール、ロックウール、ポリスチレンフォームですが、他にもいろいろあります。同じ材質でも、製法や密度の違いにより性能が異なってきます。

保温材は、それぞれ性質が異なりますから、目的に合わせたものを採用していきます。それぞれの熱伝導率、強度、吸水性能、耐火性能、透湿性能、施工性、価格などによって、適したものを選択していきます。
GW保温筒.JPG

温水管は、せっかく暖めた熱媒としての温水を無駄に冷まさないために保温します。

蒸気管も同様に保温しますが、蒸気の方が温度が高くエネルギー量が大きいために、温水管よりも保温材を厚く巻きます。

冷水管は、せっかく冷たくした熱媒としての冷水を無駄に暖めないために保冷します。と同時に、湿気が保温材を通過してきて冷やされて結露すると保冷効果が激減してしまいますから、ポリエチレンフィルムを巻くなどして防湿を図ります。

ボイラーの煙道は、たいそう熱い廃ガスが内部を通過するので、しっかりと断熱して機械室内が高温にならないようにします(別途換気設備も設けますが)。

給水管は、中身が多少ぬるくなっても問題ないのですが、配管表面に結露して天井内やパイプシャフト内が水浸しになったら大変ですので、それを防ぐための防露を行います。もちろん、防湿も。


保温材や防湿フィルムの上には、施工場所に応じた外装材を付けます。昔だと、露出配管の表面には綿布(めんぷ)を巻き、目止めをした上に調合ペイントで塗装しました。とても手間なので、最近はカバーをかけることが多いでしょう。

天井内やパイプシャフト内などの隠蔽部分、機械室内などでは、アルミガラスクロス仕上にしたり、保温筒を亀甲金網で押さえるだけの仕上にしたりします。形をきれいに整えたい場合には、原紙を巻きます。

ピット内では、防水麻布を巻いた上にアスファルトプライマーを塗ったりしました。これまた面倒なので、最近はもっと手軽な素材が使用されます。

国交省の標準仕様書には、事細かに説明書きがあります。お時間があれば、見てみて下さい。
書籍として買うと高いですけど、タダでダウンロードできます(一覧性はすこぶる悪いのですが)。
http://www.mlit.go.jp/gobuild/kijun_touitukijyun_hyoujyun_siyousyo_s.htm


一般の方々が「配管」だと思って見ているものは、配管の上に保温材を巻き外装材で覆った状態であるものが多いでしょう。ガス管や連結送水管など保温しない配管でも、表面に塗装を施してあるのが普通です。

配管を目にする時、保温材が取り付けられているかどうか、付けている目的、材質、工法など、少し気にしてみると面白いかもしれません。


ダクトの保温も、いろいろです。
外気取り入れダクトは保温(意味合いとしては防露)するのが一般的でしょうが、排気ダクトについては地域(冬期外気温度の低さ)に応じて、保温しなかったり、外壁から1メートルまで保温したり、1.5メートル、2メートル……など、結構まちまちです。
全熱交換ユニットを使用している場合、OA、SA、EAダクトにはすべて保温して、RAダクトのみ保温しない例もあります。
ダクト保温.JPG

配管やダクトの他に、冷温水発生機やタンク、ヘッダーの類などの機器類にも保温するものがあります。
貯湯槽保温.JPG

『設備』が目的にかなった機能するために、「保温」も重要な役割を果たしているのです。

(「配管の保温」おわり)
posted by けろ at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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