「せつびのブログ」の記事としては、やはりこちらにつなげたいわけなのであります。
さて設計料、みなさんはどのようにお決めでしょうか?
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「工事費の何%」なんていう決め方もありますね。
これだと、「マイナス報酬」になる可能性大ではないでしょうか。
安い工事費で良い建物を設計できる有能な人は、同じような建物なのに工事費がえらく高くつく建物しか設計できない無能な人(コスト管理的に、という意味ですけど)よりも安い報酬しか得られないことになります。
いろんな要望を極力取り入れて、一度設計して、積算してみて、予算オーバー。(そもそも、その「予算」って、どうやって出したのやら・・・・・・)
いろいろと減額案を出して、予算内に納めるように工夫する。
試行錯誤の末、やっと予算内に納めた。
設計料が、その予算の何%という決めだったとすると、減額のための工夫ができた能力に対する報酬は、マイナスだということになります。
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では、かかった時間に対する報酬、という決め方にしてはどうでしょう。
今度は、短時間で目的の設計ができる有能な人は、同じものにえらく時間がかかってしまう無能な人(時間管理的に、という意味ですけど)よりも安い報酬しか得られないことになります。
この能力に対する報酬は、マイナス。
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図面1枚いくら、という決め方では?
A1の用紙に、1/200平面図を地下1階から地上5階、塔屋までずらっと並べて、ハイ、1枚ね。平面詳細と展開図、仕上表をまとめて、ハイ、1枚。
これじゃ、くたびれもうけですね。
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床面積1m2あたりいくら、という決め方では?
快適な狭小住宅を設計する能力に対しては、マイナス報酬になりますね。
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これくらい例を出せば、見えてきますね。
何を基準に報酬を決めるのか。
これは、裏を返せば、「何を売るのか」ということです。
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設計物件にかかる工事費の安さを売るのであれば、工事費に対する割合で報酬を決めるべきではありません。
作業の速さを売るのであれば、時間いくらの報酬で決めてはいけません。
出来上がった建物の快適性を売るのであれば、図面枚数で報酬を決めるのはナンセンスです。
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「なんとなく、100万円」
こう決めるわけにもいかないでしょうから、何らかの報酬基準を設けることは仕方ないでしょう。
(著名芸術家レベルになると、こういうことも可能でしょうが)
自らの売り物と矛盾しない基準を設けていくことが、マイナス報酬を避ける最低限の条件と言えましょう。
(「マイナスの、報酬。(3)」おわり。)