2006年10月19日

電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪

イーホームズの藤田社長に、有罪判決が出ました。

判決後、藤田被告の会見があり、プレスリリースが出されました。
そうとうな中身のように感じましたが、不思議なくらい報道がありません。

なぜ?


執行猶予のつく「微罪」だから?

荒唐無稽な会見内容だから?

首相に近い企業の物件だから?


彼の会見内容について、確かめる術はありません。
指摘されたマンションは、確かに長期間工事ストップ中のようですが。


彼の容疑自体が、直接「耐震偽装」などにかかわるものではなくて、
「電磁的公正証書原本不実記録・同供用」
いわば、「別件逮捕」。

でも、どう見ても「耐震偽装」関連での逮捕。
検察側は公判で、容疑と偽装との関連を主張していたようです。


起訴事実は、本人も認めています。
相応の罰を受ければよいでしょう。


でも、こういうのって、アリ?


ビラ配りで逮捕・拘留された人もいました。

痴漢(に限らず)冤罪逮捕も後を絶たないようで。

帳簿上の灰色決算で逮捕されたホリエモンもいますね。


何か、気に入らないヤツがいると、ありとあらゆる法律を駆使して、
何が何でも逮捕してしまうような・・・。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

あなただって、もしも当局に目を付けられたら、
何が何でも逮捕されそうです。


深夜、押しボタン横断歩道で、車が来ないので赤のまま渡った。
 →道路交通法違反。

散歩で通りかかった家の庭先にあるガーデニングがきれいで、
ちょっと覗き込んだら、顔が敷地境界線よりも中に入った。
 →住居侵入

自販機脇に落ちていた10円玉を拾って、使った。
 →拾得物横領

くしゃみをしたら、つばが近くの人にちょっとかかった。
 →器物損壊罪

電車内で、女性が「触られた」と言い、誰かが「見た」と言えば、
身に覚えがなくても、実行不可能な位置関係でも、
 →痴漢


これらにマスコミが目をつけて、大々的に報道すれば、もう立派な
犯罪者扱いですね。

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耐震偽装の告発、大臣認定プログラムの欠陥の指摘、
国交省担当者への批判、「建築生産システム」への警鐘。

ま、十分に目を付けられるだけのことはしましたね、藤田さん。



ある意味、この人が、「設備設計一級建築士」なるものの発端となった
わけでした。

とんだとばっちりを受けている輩も、大勢いるのですが。



今後、「耐震偽装」関連で、順次判決が出てくるのでしょう。
そして、今国会中には建築士法・建築基準法の改正第2弾が行われることでしょう。
A氏やらK氏やらが、有罪となって、「ハイ、おしまい。」なんでしょう。

渦中にあった人物たちの、単独犯行。

非常に稀な、特殊な例。

他は、普通は、全然大丈夫。


・・・・・?


いいんでしょうか。
こんな幕切れで。


なんだか、釈然としません。


(「電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪」おわり。)

posted by けろ at 01:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 建築士制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
けろさんこんにちは。

さるさる日記の【きっこの日記】もしくはblogの【きっこのブログ】ってご存知ですか?
(検索したら出てくると思います)
(URL貼らない方がいいのかしら?と思い、貼りませんでした。)

以前から彼女の日記(さるさる日記)の方は読んだり読まなかったりしていたのですが、
先日、すみさんに 藤田社長の件でエントリーありますよーって教えていただいたんです。

何が正しく、何が抑圧されている情報なのか
非常にむずかしいところではありますが
一つの情報として興味深いものがありました。
Posted by Rayno at 2006年10月19日 11:57
【きっこの日記】は、ちょくちょく見ております。
今回の件も、前日の予告から、「一体何が?」と思っていました。
すべてを鵜呑みにするつもりはありませんが、建築設計業界の片隅に、重層下請構造の下層にいる者にとって、「実在しても不思議ではない話」に思えてなりません。

とにかく、ネット環境の発達(氾濫?)によって、いろんな情報を得る手段、発信する手段があることは、良いことだと思います。
Posted by けろ at 2006年10月19日 15:18
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