空調機械室内には、たいてい「空気調和機」が入っています。
略して、「空調機」。
写真のタイプは、国交省の呼称では「ユニット形空気調和機」。
英語では、Air Handling Unit(エアハンドリングユニット〜略して「エアハン」)
直訳すれば、空気取扱装置。
空気を取り扱うって、どんなふうに?
・空気を送る。 → ファンが入っています。
・空気温度を調節する。 → コイルが入っています。
・空気湿度を調節する。 → 加湿器や除湿器が入っています。
・空気を浄化する。 → フィルターなどが入っています。
いろんなバリエーションがあります。
ファンは、インバーターにしたり台数分割したり防振架台をつけたり。
コイルは、蒸気コイル、冷温水コイル、冷水コイルと温水コイルのダブルコイルなど。
除湿は、冷却コイルで行ったり、吸湿装置を別に設けたり。
加湿は、蒸気加湿、水噴霧加湿、超音波加湿などなど。
フィルターは、中性能、高性能、HEPAフィルターのほか、除塩、電気集塵機、殺菌など。
基本性能のほかに、
・空気を戻す。 → ファンがもう1台入る場合も。このファンは「還風機」と呼びます。
・排気から熱(顕熱や潜熱)を回収する。 → 熱交換器が組み込まれます。
・空気に香りをつける。 → 「香り空調」〜最近見ないなぁ。
・マイナスイオンを加える。 → (原理や効果がアヤシイ・・・。)
やろうと思えば、酸素濃度を高濃度にするとか、ヘリウムガスを混合するとか、色を付けるとか、いろいろできることでしょう。
「エアハン」の他にも、「パッケージ形空気調和機」(通称パッケージ)もあります。
パッケージには大きく分けて空気熱源や水熱源がありますが。詳しくはまた別の機会に。
「空気をどうにかする」機械なので、目的さえ達することができれば、どのような形態、方式でも良いわけです。
あとは、効果・効率、費用、安全性、メンテナンスのしやすさ、などを考えれば良い。
ちなみに、ファンコイルユニットとユニット形空気調和機とは、構造が似ています。
というか、同じようなものです。
小さいのが前者、大きいのが後者。
イルカとクジラみたいなものです。
(「イルカ」とは、「小型の歯クジラ」のこと。)
(「空調機械室に入るモノ。」おわり)