地方都市の、とある病院。
病院なので、入院患者の健康に配慮したそうです。
空気が乾燥すると、ノドなどから感染しやすくなるので、通常の建物よりもしっかりと加湿を行う計画だったそうです。
完成して、運用が始まって、初めての冬。
すごい結露に悩まされてしまいました。
ガラス窓の下は、びしょびしょ。
常にぞうきんを置いて、しょっちゅう絞って。
建物の断熱、窓の結露対策(断熱サッシ、結露水受け、排水処理など)が伴わないと、「加湿強化」は「結露被害強化」になってしまいます。
機械室では、せっせと蒸気を作って、空調機では一生懸命加湿をして、それがすぐに窓で結露して、それを一生懸命拭きとって搾り取って・・・。
「ムダにお金と手間をかけているだけ」
それでは、悲しいですね。
目に見えない空気、目に見えない水蒸気。
でも、無視できず、生活・居住環境や健康への影響も大きいものです。
建物を建てるとき、こういったことにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
(「結露は、なぜ?」おわり)
(なお、本項の記事は、主として寒い時期に生じる結露について、書いてあります。 梅雨時や夏期の湿気が多い時期の結露は、単純に「水蒸気量が多すぎる」ということになります。教室内が、既に定員一杯。そんなところに別の生徒を連れてきたら、当然、居場所がありません。)