空気は、窒素約80%、酸素約20%から成っています。
その他に、アルゴン、二酸化炭素、水蒸気などが含まれています。
そのうち水蒸気というのは、ものすごく量の変動が激しいのです。
(「水蒸気」と言ったときに、「湯気」を連想しないで下さいね。「湯気」は
「細かい水滴」です。液体です。水そのものです。 でも、「水蒸気」は、
目に見えません。気体です。空気成分の一部です。)
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水蒸気は、温度によって空気中に含まれることの出来る量が大きく違います。
0℃の乾燥空気1kg中には、4gまでの水蒸気を含むことができます。
5℃だと、5.5gまで。
10℃だと、8gまで。
20℃だと、15gまで。
30℃だと、27gまで。
(厳密な数値ではありませんので、悪しからず。)
(空気1m3の質量は、1.2kgです。結構重いんですよ。)
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ここで、「湿度」についておさらい。
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一般的に、「湿度何パーセント」というのは、
実際の水蒸気量が、可能な水蒸気量の何パーセントふくまれているか、ということです。正確には「相対湿度」と言います。
0℃の空気に2gの水蒸気が含まれていれば、可能量4gの半分ですから、
「湿度50%」になります。
20℃の空気に7.5gの水蒸気が含まれていれば、可能量15gの半分ですから、
「湿度50%」になります。
30℃の空気に13.5gの水蒸気が含まれていれば、可能量27gの半分ですから、
「湿度50%」になります。
同じ「湿度50%」でも、空気の温度によって、実際に含まれている水蒸気の量は全然違うんですね。
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部屋にたとえてみましょう。
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7m×9m(63m2)の教室があります。机と椅子が40組並べてあります。
教室が、乾燥空気。生徒が、水蒸気です。
定員は「40人」ということです。
この教室には、40人の生徒を受け入れることができます。
定員一杯なら(100%なら)、40人の生徒が座っていることになります。
生徒が少なくて、20人しか居なかったら?
半分しか座らないので、「50%」ということになります。
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さて、空気の温度が変わる、ということは、教室の中の椅子と机の数が変わる、ということです。
「空気の温度が下がる」とは、「机と椅子の数が減る」ということに相当します。
机と椅子の数が30組になると、生徒が30人で「100%」です。
生徒が20人しかいなかったら、「66.7%」になるわけですね。
生徒が同じ20人でも、
机と椅子が40組のときは50%、30組のときは66.7%、20組のときは100%になってしまいます。
このときの「%」が、「相対湿度」にあたるわけです。
このときの「人数」は、「実際に含まれている水蒸気の量が何gか」ということで、これを「絶対湿度」と言います。
(「結露は、なぜ?(3)」につづく)
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