http://www.yokoi.co.jp/page-prd/002.htm
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これは、「消火栓(しょうかせん)」。
正確には、「屋内消火栓」です。
火事が起きたとき、初期消火のために使われるモノです。
中にバルブとホースとノズルが入っていて、ホースを伸ばしてバルブを開けると、水が出てきます。
でも実際に使ったことのある人は、ほとんどいませんよね。
消防法によって、どういう建物にどういう消火栓をつけなければならないか、詳しく決まっています。1人で操作できるものと、2人1組になって操作するものとがあります。
消火栓がある、ということは、次のものが建物のどこかにあることになります。
【消火水槽】
消火栓が各階に1個なら、2.6トン、各階に複数ならば5.2トンの水を貯めておくことが定められています(1号消火栓の場合)。建物の床下の一部分を水槽にしていたり、タンクを用意していたりします。
初期消火用なので、火事は複数階で同時には起こらない、ある階のあちこちで起こることもない、という前提なのですね。ある場所で火事が発生したら、直近の2ヶ所の消火栓からホースを引っ張ってきて消火する、という発想です。
【消火栓ポンプ】
消火水槽から水をくみ上げて、消火栓まで水を送り出すポンプが、どこかについています。
機械室または消火ポンプ室のようなところに入っていますから、普段目にすることはありませんね。
消火ポンプには、たいてい赤い塗装が施してあります。
↓ こんなやつ。
http://www.kawamoto.co.jp/lineup/shouka/kty.html
【消火配管】
消火ポンプから、消火栓まで、水を運ぶための配管がつながっています。原則的には、消火配管の中には常に水が入っています。いざ、という時に、すぐに水が出ないと困りますからね。
でも、管の中の水が凍ってしまう可能性がある寒冷地では、「凍って出ない」では困るので、普段は管の中をからっぽにしておく場合があります(「乾式」と言います。消防の同意が必要です)。
この場合には、ポンプを起動してから実際に水が出るまで、1分間くらい待っていないといけません。
シベリアでは、冬は水がすぐに凍ってしまうので、火事になっても消すことができません。それで、各住戸で火をなるべく使わないように地域暖房を普及させた、という説明を聞いたことがあります(出典は忘れましたけど)。
年に1回、放水試験をしたりしますので、機会があったら立ち会ってみてはいかがでしょうか。
(「消火栓。」おわり)
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