二酸化炭素の発生量を減らす、ということで、いろいろと「クリーン」が宣伝されています。
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「天然ガスは、石油よりも二酸化炭素発生が少ないからクリーン」
→ 比較としては、確かにその通りですが、発生させることには変わりありません。同じエネルギーを得る場合に、二酸化炭素発生量がちょっと少なめで済む、というだけです。
「原子力発電所は、火力発電所のように二酸化炭素発生がないのでクリーン」
→ 火力発電所のように化学反応を使用しないので、発電時には確かに二酸化炭素を発生しません。しかし、原子核反応を使用するために、二酸化炭素のかわりに放射性廃棄物を発生します。それはそれで、やっかいなモノです。あまり害の無い二酸化炭素の処理にさえ困っているのに、放射性廃棄物の処理に悩むこととなります。
「太陽エネルギーは、二酸化炭素発生がないのでクリーン」
→ 原理的には、これが一番「クリーン」と言えます。ただし、太陽電池パネルの生産には、大量なエネルギーが必要。つまり、大量の二酸化炭素を発生するわけです。
二酸化炭素の発生量を減らすには、やはり、根本的には使用するエネルギーを減らすしかないわけです。
他に、気になる表現を見たことは、ありませんか?
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(「何の変哲もない、二酸化炭素。(4)」に続く)
ちょっと前に新聞で読んだ記事。
石油だか天然ガスだかを掘った跡に二酸化炭素を埋め戻すというやつ。
大気への放散量は確かにちょこっと減るかもしれないが。。。ほんとにそんなんでいいのか?と思ってしまいました。
京都議定書はビジネスに利用されているだけなのかもしれません。。。
大気中の二酸化炭素を取り込んで地中に保存してあったももの・・・それが「化石燃料」ですから、化石燃料を採掘した跡に同様に戻す、というのも一理あります。
けど、エネルギーを加えないと、埋設できる形態にならず、そのためのエネルギーは化石燃料から得る・・・となると、何のために戻すのかわからなくなってきます。
「エコ」とか「環境」には、眉唾物も多いですよね。
「牛のふんを集めてバイオガスをつくり、燃料として使用する。」
考え方としてはいいかもしれませんが、たかが「ふん」を、ローダーで集めて、トラックで運んで、そのために使用される石油量は?って考えると、不思議な気もします。あれは単に「廃棄物処理」と割り切るべきですね。