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でも、「空調」とは、おおざっぱなものです。
部屋全体、場合によっては建物全体を同じような環境にしてしまいます。
暑い寒いの感じ方にはいろんな要素があり、そして個人個人でその感覚は違いますから、みんなが快適な環境をつくることはとても難しいのです。
で、平均的な環境をつくっておいて、個人差はそれぞれで解消してもらおう、ということになります。
(最近では、「タスク&アンビエント空調」といって、最低限の全体空調を行って、個人の周囲環境は個人で調節できる空調、なんていうものも出てきていますが。)
空調にあまりお金をかけられない場合には、ひとつの部屋の中でも温度湿度その他に「むら」ができます。
エアコンの近くの人は寒いのに、離れた人は暑い。平均的にはOKだけれども、結局快適な人は一人もいない、なんていう事態も発生してしまうわけです。
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快適の追及とともに、省エネルギー、地球環境保全といった視点も、大切ですね。
とすると、空調も「至れり尽くせり」というよりも、「必要最低限」のものにしたほうが、これからの時代に合っていると言えましょう。
ではそんな中で、個人個人ができることは・・・?
そうです。とっても簡単なんです。
「服装」
暑いときには涼しい服装を、寒いときにはあたたかい服装を。
簡単で、かつ実効性のある手段です。
真夏、スーツにネクタイでも暑くない状態の冷房は、効かせすぎです。
真冬、Tシャツ1枚でも寒くない暖房は、暖めすぎです。
温熱環境要素には、いろいろあります。ということは、いろんな手段で工夫することによって、快適な温熱環境を得ることができます。
機械を使って強引に暖めたり冷やしたりすることだけが「空調」ではないのです。ファッションやライフスタイル、人生観なども含めて、総合的な対応をとることで、本来の「空調」が実現していくのです。
(「暑い、と、寒い。」おわり)