寒く感じるのは、どういう場合ですか?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
人間が、暑さ寒さを感じる感覚は、そう単純ではありません。
温度が高いと暑く感じますが、「何℃以上」という単純な線引きはできません。
同じ気温でも、湿度が高いと「蒸し暑い」と感じ、湿度が低いと「カラッとして爽快」と感じることもあります。
温度と湿度が同じでも、風があるのと無いのとでは、感じ方がまったく変わってきます。
温度、湿度、気流が同じでも、近くにある壁表面の温度が高いか低いかによっても、感じ方が変わってきます。
北海道の人は、夏の室温が25℃にもなると暑くて暑くて、と言いますが、冬の室内温度だと25℃でも平気だったりします。冬は湿度が圧倒的に低いのと同時に、壁表面の温度がかなり低い(断熱が悪い古い建物ほど)ので、温度が25℃でも暑く感じられないのです。
このような効果は「輻射(ふくしゃ)」によってもたらされるものです。
以上は、「周囲環境によってどう感じるか」ということですが、暑さ寒さを感じる要素(これを、「温熱環境要素」と呼びます)の主要なものは、あと2つほどあります。
(「暑い、と、寒い。(2)」に続く)