2006年06月07日

熱を、捨てる。

冷房とは、室内の熱を屋外に捨てることです。

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暑い夏、昔は、外に「打ち水」をしました。

水が蒸発して水蒸気になるときには、周囲の熱を奪います。
それで地面の温度が少し下がり、涼しさを得られるわけなのです。


冷房は、基本的にはこのしくみを使っています。

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たとえば、エアコン。

エアコンの室内機の中では、液体のフロンがせっせと蒸発しています。
そして室内の熱をどんどん奪っていきます。ガスになったフロンは、
室外機まで運ばれ、室外機部分での空気中へと熱を捨てています。

そういうことができるように、この機械は作られています。


室内機と室外機の立場を逆にすれば、外の空気中の熱をどんどん奪って
室内に運び、室内に熱を採り入れる、暖房ができます。


冷房も暖房もできるエアコンは、ここのところを工夫して、室内機と
室外機が各2台なくても冷暖房が可能なようになっています。


大きな施設になると、でっかい室外機にたくさんの室内機をつなげる
マルチパッケージエアコン」を使ったりします。

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他には、「冷水」による冷房もあります。

冷凍機」などの機械で冷たい水(冷水)を作り、配管によって
各室に送ります。各室内の機械(ファンコイルユニットなど)の中に
室内空気を通して、冷やすわけです。

冷水は各室の熱をうばって、なまぬるくなって、冷凍機に戻ります。
そこでまた冷やされて、室内に送られていきます。

冷凍機の中では、ぬるい冷水から熱を奪って、屋外に捨てる作業を
おこなっています。

同じ配管に、夏は冷水を、冬は温水を流して、冷暖房を行う場合も
多々あります。こういう管を「冷温水管」と呼びます。機械室内の
配管に「水管」と書いてあるのを見て、「冷たくて温かい水?
なんじゃそれ?」と思ったことのある方、いませんか?

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暖房も、冷房も、「熱をはこぶ」という意味では似ています。

この辺のイメージだけでもわかっておくと、建物の計画、設計時
に役立つことと思います。



専門家の方、とても大雑把なお話ですが、目をつぶって下さいね。
「厳密には違う」ところはたくさんありますが、「設備がよく解らん」
という方に「イメージ」をつかんでいただくことを目的に書いて
いますので、敢えて単純化しています。
posted by けろ at 11:03| Comment(4) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
けろさん、先日はコメントありがとうございました!!!
けろさんは、設備設計士さんなのですね。
私は意匠ですが、やはり設備も知っていないと、建物の設計は出来ないと思っており、徐々に勉強していきたいなと考えています。
けろさんのこのブログ、すごくわかりやすい。。。

『ものの成り立ち』を知るということが、すなわち、すべてなのだな、と思います。
(何事においてもいえることだとは思いますが)
これから勉強させていただきます!

昨日は今現場最中の特養の定例会議で
設備図チェック中です。
基本的に配管図がゴチャゴチャしてしまっているところは、収まっていないし、やっぱりおかしなことになっているんでは?という感じで図面見てはチェックいれています。
勉強しなきゃ。

これからもどうぞよろしくおねがいしますーーー!
Posted by Rayno at 2006年06月07日 11:58
Raynoさん、ご来訪ありがとうございます。

「設備も知っていないと」・・・その通りだと思っています。意匠も構造も、機械設備も電気設備も、ぜんぶあわせて「建築」なんですから。

ということで、設備屋も、意匠も構造も知っていないとと自戒するのでした。


これからも、よろしくお願いいたします。
Posted by at 2006年06月07日 13:28
ども!さっき自主勉掲示板を見たらけろさんの書き込みがあってそこからここへ飛んできました。

これから長い付き合いになると思いますのでよろしく願いします。
Posted by ひで。 at 2006年06月07日 23:08
ひで。さん、ご来訪ありがとうございます。

作り始めたばっかりですが、多くの方に、「設備」について身近に感じていただければ、と思います。

「受験生として」ではなくて、同じ建築業界に携わる者として、「長いお付き合い」をさせていただければ、と思います。

こちらこそ、よろしくお願いいたします。
Posted by けろ at 2006年06月08日 00:07
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