2006年06月05日

暖房 〜 熱を運んでくる

冷房、暖房って、建物の間取りや使い勝手と比べて、イメージしにくいかもしれません。
でも、おおまかなイメージさえつかめれば、簡単です。

今日はまず、暖房について、書いていきます。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

暖房、というのは、室内を暖めることですね。

簡単に済ますには、を燃やせばOK。
化学反応で生じる熱で、直接室内を暖めることになります。

暖炉とか、火鉢とか、ポータブルストーブとか、これに当たります。


建物規模が大きかったりすると、効率的にも防災上も、全室暖炉というわけにはいかなくなります。それで、いろいろな「暖房設備」が活躍します。

室内を暖めることが目的ですから、手段はいろいろあります。


たとえば、蒸気暖房
ボイラー蒸気を作り、配管を通じて各室に送ります。蒸気が各室内の放熱器を通過する間に、室内へ熱が伝わっていきます。

ボイラー室で温水(お湯)を作り、配管の中に温水を流して各室を暖めるのは、温水暖房です。
床の中に、お湯の流れるパイプを通しておけば、床暖房になります。壁暖房も、天井暖房も可能です。


熱は、空気で運んでもOKです。
どこかで暖かい空気を作り、送風機(ファン)で送り出し、鉄板などで作られた風道(ダクト、と言います)を通じて各室に供給します。


熱を送るのではなくて、熱の源となる燃料を各室に送って、室ごとにストーブを運転したりすることもできます。


暖房もできるエアコンは、少ししくみが違います。
冬、外の寒い空気中から無理やり熱を奪って、部屋の中まで持ってくるのです。普通に考えると、熱は温度の高いほうから温度の低いほうにしか流れない(熱力学の第2法則)のですが、エネルギーを加えることによって、逆の流れを作り出すことが可能なのです。「熱をくみ上げる」ので、「ヒートポンプ」という言い方をしたりします。ま、くわしい仕組みはここでは語りませんが。


いずれにしても、

【熱を作るところ】 →→→(熱を運ぶ)→→→ 【熱を受け取る部屋】

という流れがあります。


これがイメージできると、

・機械室って、どのくらいの大きさが必要だろう
・パイプシャフトやダクトスペースは、どのくらい必要なのだろう

というのが、少し見えてくるかもしれません。

熱を運ぶのが、水か空気か他の手段かによって、必要なスペースが違ってくるのです。


なんとなく、イメージがつかめましたでしょうか?
posted by けろ at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック