でも、おおまかなイメージさえつかめれば、簡単です。
今日はまず、暖房について、書いていきます。
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暖房、というのは、室内を暖めることですね。
簡単に済ますには、火を燃やせばOK。
化学反応で生じる熱で、直接室内を暖めることになります。
暖炉とか、火鉢とか、ポータブルストーブとか、これに当たります。
建物規模が大きかったりすると、効率的にも防災上も、全室暖炉というわけにはいかなくなります。それで、いろいろな「暖房設備」が活躍します。
室内を暖めることが目的ですから、手段はいろいろあります。
たとえば、蒸気暖房。
ボイラーで蒸気を作り、配管を通じて各室に送ります。蒸気が各室内の放熱器を通過する間に、室内へ熱が伝わっていきます。
ボイラー室で温水(お湯)を作り、配管の中に温水を流して各室を暖めるのは、温水暖房です。
床の中に、お湯の流れるパイプを通しておけば、床暖房になります。壁暖房も、天井暖房も可能です。
熱は、空気で運んでもOKです。
どこかで暖かい空気を作り、送風機(ファン)で送り出し、鉄板などで作られた風道(ダクト、と言います)を通じて各室に供給します。
熱を送るのではなくて、熱の源となる燃料を各室に送って、室ごとにストーブを運転したりすることもできます。
暖房もできるエアコンは、少ししくみが違います。
冬、外の寒い空気中から無理やり熱を奪って、部屋の中まで持ってくるのです。普通に考えると、熱は温度の高いほうから温度の低いほうにしか流れない(熱力学の第2法則)のですが、エネルギーを加えることによって、逆の流れを作り出すことが可能なのです。「熱をくみ上げる」ので、「ヒートポンプ」という言い方をしたりします。ま、くわしい仕組みはここでは語りませんが。
いずれにしても、
【熱を作るところ】 →→→(熱を運ぶ)→→→ 【熱を受け取る部屋】
という流れがあります。
これがイメージできると、
・機械室って、どのくらいの大きさが必要だろう
・パイプシャフトやダクトスペースは、どのくらい必要なのだろう
というのが、少し見えてくるかもしれません。
熱を運ぶのが、水か空気か他の手段かによって、必要なスペースが違ってくるのです。
なんとなく、イメージがつかめましたでしょうか?