さあ、あなたはどこに行きますか?
天国?・・・いや、それはちょっと早すぎます。
まずは、病院に行きますね。
さて、何科にいきますか?
眼科?精神科?歯科?産科?
普通は、内科や循環器科に行くことになりますね。
「何科なのかわかんな〜い!」と言う場合には、まず診察してくれて、「あなたは○○科を受診して下さい。」と振り分けてくれるところもあります。
「医師」という資格は、ある意味オールマイティですが、それぞれの専門分野があり、「診療科」という形で専門性を明らかにしています。
ところが「建築」に関しては不思議なもので、それぞれの専門分野があるのですが、それが一般には知られていません。構造計算偽装事件で初めて「構造」という分野を知った方も多いはずです。
普通に「設計者」と言われている人たちは、「意匠」分野の方たちです。この方たちが、建物の全体についてとりまとめをしています。ところが中には、「意匠」以外の分野についてはまったくわからない、という方もいます。
「あの〜〜。最近体調が悪いんですが・・・。」
「そうですか。じゃあ、髪を切りましょうか。いや、もっと明るい色の服を着たらいいかもしれませんねぇ。あ、この化粧品はおすすめです。」
お医者さんではなくて、美容師さんやスタイリストのところに行ったなら、当然、内臓については診てくれません。
お医者さんは、自分の専門科以外についても大まかに知識を持っていて、自分が施す治療や処方する薬が体の他の部分に与える影響を考慮しつつ診療に当たっています。
あなたが計画している建物についても、全体について見渡して、各専門分野について適切な判断をすることのできる、「良いお医者さん」を捜しましょうね。