2008年12月02日

管理建築士資格取得講習(2)

先日、管理建築士資格取得講習を受けてきました。

最初に講習について事務所協会から案内があった際には、対象者が多数になると予測されるため、事務所登録(更新)年に応じて振り分けを行います、との趣旨の紙が同封されておりました。

それによるとワタクシは今年度対象外とのことでしたので、来年度以降受講せねばならないのだなと思った程度でした。


実際に講習受付を始めてみると、予想以上に多数の申し込みが殺到し、しかも「対象外」とされた方たちからも、できることなら何とか今年度受講したいとのことで多数申込問い合わせがあったそうです。


これはマズい、ということかどうか、急遽追加の講習を設定したようでした。


今回の「追加受付」では「登録年に応じた振り分け」という受講制限を設けないとのことでしたので、ワタクシもそれではと申し込んだ次第。
一級は今年落ちちゃった(しかも学科で)し、来年製図試験とこの講習とを両方受けるのはちょっと負担かも、という気持ちもありました。

(まあ、製図試験を受けるためには学科に通らねばならず、
 学科試験を通過するためにはもっとしっかり学習せねばならぬのですが)

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広い会場を、びっちり埋めた受講者。
ワタクシには人数の感覚がよくわからないのですが、300〜400人は
居たのではないでしょうか。
(講習案内には定員900名と書いてありましたが、そんなには居なかった)


スケジュールは、
朝9:30から、昼休み60分を挟んで16:00まで延々と「講義」
その後、16:30から17:30まで修了考査

講義は基本的に「お偉いさん」によるテキスト読み上げでした。
建築指導部の職員、地元事務所協会の理事や会長、そんなお歴々。

役所関連の講習では大抵そうなのですが、何とかならないもんでしょうか。

15,750円も取るんですから、もちょっと受講者を唸らせるような、
聴いた価値があったと思わせるような、工夫はないものでしょうか。

法定講習ですから、どんなにつまらなくてもヒドくても
みんなちゃんと着席して聞いてくれるから、どうでもいいんでしょうかね。


……と内心文句を言っていても講習が面白くなるわけでもないので、
とにかく一所懸命に聴きました。
テキストを読み上げる声(時々読み間違える)を耳に入れながら、
関連項目にも思いを馳せメモを取りアンダーラインを引き関連ページも自主的に随時参照しながら、とにかく折角の拘束時間を有意義に過ごそうと努めました。
ま、そういう意味では「長時間拘束された意義」は有ったと言えるのでしょう。

眠っている方もチラホラ見受けられましたがね……。
(せめて、イビキはかかないで欲しいのですけど)

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修了考査。
テキストに載っていることだけですし、基本的・常識的事項ばかり。
運転免許の学科試験を思い出しましたよ。
おまけに、テキスト持込参照可。

30問のマークシート、選択肢はマルかバツかの2択。
60分間の考査時間ですが、10分もかかったでしょうか。

「途中退室は認められません」

とのアナウンス。さて、何をしていろと……。


仕方ないので、全問テキストの該当ページ、該当語句に当たって
確認(するまでもない問題なのですが、ホントに)。

全部完璧に調べ終わって後は、講義(と称する読み上げ)で
サラっと流していたところを熟読したり。

随分長く感じられた考査の時間でした。
某試験で数千字の論文を書いていた時には、あっという間に感じたのに。

合格率が限りなく100%に近いのも頷けます。
名前や受験番号の書き損じさえなければ、全く落ちる要素のない試験でした。

(落ちてたら、どうしよう……。ま、その時はその時です)

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内容についての感想。

講習の2つの柱である
T.建築士法その他の関係法令に関する科目
U.建築物の品質確保に関する科目
どちらも「建築士事務所の管理」に関するものです。

今回の法改正に伴って、また時代の要請に応じて、こうしなければならない、
或いはこうあるべき、という内容のオンパレードでした。

建築士や建築士事務所の処分事例、訴訟事例などもあり、
結構「脅し」の要素も多かったのではないかと思います。


要は、

『厳しくなったんだぞ。身を引き締めてかかれ』
『今までとは全然違うんだぞ。しっかりやらないととんでもない事になるぞ』

と言ったところでしょうか。


ワタクシの視点で見ますと、兎にも角にも「意匠設計事務所」の
管理に関する事項に偏って(というか特化して)いたように思われました。

総合設計・監理を意匠設計事務所で受託し、構造、設備などを外注する。

そういうモデルが前提となった制度体系であり、
運用実態なのだと思えました。
思えたというか、実際そうなんですけど。


「あれ、けろ さん、意匠やってたんですか」

会場で会った方から訊かれました。
設備屋が管理建築士なんて、変なんでしょうね。
そういう感覚が一般的なのでしょう。


士法上、設計・監理のみならず、

 工事契約に関する事務、
 工事の指導監督、
 調査若しくは鑑定
 法令若しくは条例の規定に基づく手続の代理

をする場合にも事務所登録が必要となっています。
積算事務所なんかも、建築士を雇うなら登録を要するんだそうで。
ワタクシも、設備関連の計画をしたり計算をしたり図面を書いたり積算をしたり調査をしたり、そんなこんなを「業として」行っているので、登録をしている次第です。
業務実績欄には「設計・監理」の文字は殆ど無いのですけど。

多分、一級を取得して一級登録したとしても、状況は変わらないでしょう。


「設計・監理以外の業務を主とする事務所」と言う立場で見ると、
しかも意匠ではなく設備関連、という立場で見ると、
あちらこちら「?」である箇所が見えます。
「設計・監理業務」に関する強化が主たる改正内容なので、当たり前なのですが。


講習を受けられた方、そういう目でもう一度テキストを見直してみると、また違った発見があるかも知れません。


ともかくも、改正法が施行になった現在、制度が大きく変わっているのでした。

それに伴って、実態がどのように推移していくのか、注意深く経過を観察していきたいと思います。

(「管理建築士資格取得講習(2)」おわり)
posted by けろ at 02:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築士制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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