さて、年末である。
大晦日である。
少しずつ時代が変わっていく。
その「区切り」としての機能を
「年末年始」は果たしている。
今年も、いろいろあった。
去年始まったロシアによるウクライナ侵略は続く。
イスラエルによるガザ侵攻も、10月以来継続している。
報道されないだけで、世界各地で常に争い・戦いは存在していて
戦時下にない日本においても、
事故・事件・犯罪の無い日は無いし、
寿命や病気を含めて、毎年100万人以上の日本人が死んでいる。
いつ、自分の番が来るやもしれない。
インボイスも始まったし、
残業規制も完全施行間近だ。
建築物省エネ法も含めて、建築関係もどんどん変わる。
資格も、規制も、制度も、変わっていく。
諸行無常だ。
でも、世の中そういうものなのだ。
よろしくない事、不満な事、困ったこと、
まずいこと、挙げ出したらきりがない。
けれど、良いこと、ありがたいこと、
助かったこと、嬉しいこと、
そういうことだって、ほんとうはたくさんあるのだ。
そちらのほうにこそ、目を向けていきたい。
そのほうが、精神衛生上よろしいのではないだろうか。
「嫌なことから目を背ける」
いつでも推奨されるわけではないけれども
それが必要な場合もあるのだ。
対象が強すぎる場合に、
常に直視してしまっては、
やられてしまうのだ。
太陽は、肉眼で見てしまってはダメなのだ。
同様に、深淵を覗き続けるのも
よろしくないのだ。
だから。
軽い気持ちで、楽しむ面持ちで
「せつび」を眺めるのは
良い気分転換になるのだ。
精神衛生上、すこぶる良いのだ。
(「ゆく年」おわり)