2023年11月25日

これも配管

山肌に、太いモノが2本。


駆け上がっていくのではなくて
流れ下ってくるもののようである。


23112501.JPG


中には、水が流れるのだという。


「配管」と呼んで、
差し支えないのだよね?


「トンネル」に近いのかも、と思ったりして。


径が 1200mm と 1500mm だということだけれど
建築設備の管とは文字通り桁が違うね。



20mmとか25mmとかの細い配管をちまちま接続して延ばしていっても
積算上はごくわずかな工事費にしかならない。


でも、こんだけ太ましい管だと、
ただ直管を伸ばすだけでも
結構な金額になるんだろうな。



「ただ」なんて言っては、申し訳ないね。
これだけのモノを、正確に直線に通す、
しかもこれだけの勾配を維持しつつ。

いろんな力に対抗して。


すんごい手間も時間もかかることなのだろうから。



とてもとても大規模に見えるのだけれども
そして、地図にもしっかり残るであろう配管なのだけれども
上空に上がって俯瞰すると
きっと、地表にごくわずかに現れた
毛細血管に過ぎないのだろう。



ヒトの営みの、
なんと矮小なことか。



なのに、世界中で殺し合い、憎み合い、
蹴落とし合っているのである。


それぞれの事情をもって。


それぞれの正義を掲げて。
(「これも配管」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 土木工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする