現況を調査することが多い。
「調査費なんて出せないからさ、
既存図を信頼して図面描いて積算してよ」
そういうご無体なご要望も少なくないけれど、
それならそれで仕方がない。
「図面が現状と違うことによる困り事があっても
ワタクシのせいじゃないですからね」
ちゃんと、言い訳をしておかないと
後で文句言われても困るからね。
実際、あるからね。
「図面、違うじゃんっ!!」
文句をのたまう方が、ね。
「だから、言いましたよね!?」
打合せ議事録は、しっかり作って
しっかり納品しておかないとマズいのは
このためである。
ま、こういうご無体じゃなくっても、
実際に「現況」をくまなく調べることは無理だから
飽くまで「状況がわかる範囲で」という注釈は
必須なのだけれどもね。
でも、調べられる限りにおいては
調べておきたいじゃん?
少なくとも、床下点検口があるならば、
そしてそれを開くことができるならば
(躯体が変形しちゃって、絶対に開かないやつも
あるんですね、これが)
開けて、入って、調べてみる。
点検口真下に配管が走っていて
中に入るにも難儀することも少なくないのだけれど。
とりあえず、排水のDVLPと通気の白管と
管材不明の給水か給湯の配管がありそうなことは
わかるかな。
酸素濃度とかいろんな要件もあるけれど、
できるだけ奥の方まで調べておきたい。
できるだけ、ね。
ピット内で湿気が多くなりがちだから
吊り棒を被覆材付きにしたりステレンス製にしたり
かなり良心的な施工にあっているように見受けられる。
公共工事だと、仕様書で規定していることも多いけれど
無視されていたり、発注者の検査で漏れていたりすることもある。
誰も気づかないまま、年数を経ている建物もある。
それにしても、
配管ぎっしりだね。
奥の方に行こうってったって、
そう簡単なことじゃない。
違うルートを探すしか、ないよね。
こんなこともあるから、
点検口は、ある程度たくさん欲しいものだ。
設備屋の立場では、ね。
(「ちょっと床下を」おわり)