明治11年に制定され大正12年に廃止された郡制の名残で
名称だけ残っている「郡」。
一郡一町・一郡一村の多い北海道において
6町2村を含む、珍しく大きな郡である。
北海道庁の行政区域として設けられた振興局(かつての支庁)のうち
道路に設置されているマンホールの蓋には
町章があしらわれている。
今や国際都市となっているこの地だからか、
町名はローマ字表記である。
設置年も西暦で記されている。
少し小さい桝の蓋には「汚水桝」との文字がある。
一方、北海道道にある蓋には、
小樽建設管理部の名称が載っている。
県道という呼び方は聞き慣れているけれども
北海「道」の道路で「
ちょっと変な感じがするかもしれない。
古い蓋では「土木現業所」となっている。
北海道の行政区分が「支庁」から「振興局」に改組された際に
出先機関の名称も変更された。
下水インフラは、何十年もかけて整備され
現在も日々設置・修繕・更新され続けている。
よって、蓋にその時代の歴史が刻まれているとも言える。
そんな蘊蓄を探りながら旅するのもまた
楽しからずや。
(「ニセコ町のマンホール蓋」おわり)