特に、前面のファザードには
人の目を惹きつける要素が盛り込まれているのが普通だ。
けれども、「せつび」を見んと欲するならば
その裏側を覗いてみるのが必須となるのだ。
2棟の建物が並んでいる隙間部分。
おそらく、スタッフが利用する、裏動線ともなっているのであろう。
突き当りは、通用口かと思ったら、
これは冷蔵庫の扉だね。
外部から直接庫内に搬入できる造りとなっているようだ。
そして、左右の外壁沿いに並ぶ、
「せつび」の数々。
右側棟の窓上に被さっている鉄板は、
単なる雨よけの庇か、
それとも建築金物細工による換気フードがわりのものか。
板張りの外部仕上げが、
勾配屋根からの落雪で傷んでいる様子も、わかる。
と同時に、雪から室外機を守るための屋根が
室外機架台に取り付けられている。
換気用のダクトは、特に色を塗るでもなく
銀色のままである。
人の目にあまり触れない部分だから
わざわざ塗ることもあるまい、と。
左棟の外壁に、先の途切れた配管が這う。
元々は、ここにLPGボンベでも置かれていたか。
そこからのガス管の名残か。
雪に埋まって困るから、
別の場所にボンベを移したか。
そこいらの実態はわからねども、
いろいろと想像が膨らむ。
よく見ると、
屋根の上にも、室外機か。
「建物の隙間」で画像検索すると、
結構いろいろと引っかかるものだ。
世の中、モノ好きが多いものだと、
自分のことは棚に上げて思う、今日このごろ。
(「建物裏の隙間」おわり)