内装の仕上げと設備機器との寸法関係の取り合いって
なかなかに面倒な部分もあるものだ。
そんな目で見ていると、
ときどき驚嘆の思いを抱くことがあるものだ。
たまたま見かけた、天吊形のエアコンなんかが、そうだ。
下がり天井ぴったりに据えられた
この室内機よ!
幅はともかく、
奥行きがかなり、かな〜りビタビタなのである。
スゴいな、って思いません?
思わず、撮ってしまった次第。
ただ惜しむらくは
ドレン管の納まり。
フィルター掃除用に、パネルを外すのは可能そうだけれども
ちょいと邪魔なんじゃないかな。
本体を、もう300mm写真の手前側につけておけば
もちょっとスッキリ納まったのにぃ。
でも一品生産モノのケンチクだもの。
こういう、ちょっとしたズレっていうものは
できてしまうもの。
そう思うしかない。
出来上がってしまった後からだったら
いろいろ茶々入れられるんだけど、
なかなか、設計・施工の最中って
一所懸命取り組んでいたとしても
どうしても「抜け」が生じてしまうものだ。
「プロだろうぉ? ちゃんとやれよぉ」
「それでカネ貰ってんじゃないか」
「ダセェやつ」
言うのはカンタンだよ?
そーうまくはいかんのよ?
文句あるなら、アンタ、やってみ?
ついつい、開き直っちゃうよね。
こういうのがどうしても許せないのであれば、
それ相応の費用をかければ
何度かやり直しをした上で
最終的にちゃんとすることは可能だ。
不満なところを見つけたら、
片っ端からやり直せば良いのだ。
何なら、ボードだって壁紙だって
一回壊してキレイに張り直せば良い。
が、一発で「完璧」を求めるのは
ご無体というものだ。
すんごい費用と期間をかけて
チェックにチェックを重ねて
万全を期したはずのロケットだって
「ちょっとしたこと」でうまく打ち上がらないのだ。
費用も時間もあまりかけられないケンチクでは
致し方ない面もあるのだ。
「ギョーカイの甘え」って言われちゃうかなぁ。
「費用に応じた品質」ということで
納得してもらえるんじゃないかなぁ。
誰も、100均の製品に、数百万円の製品と同等の品質を
求めたりしないでしょ?
技術的にも費用的にもムリだって、
わかるでしょ?
(「奥行きギリギリ」おわり)