2023年05月02日

使うたびに水抜き

ちょっと珍しいトイレ設備。


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この洗面器、ちょっとフツーと違うのが
わかるだろうか。



給水に、止水栓が無い。


排水に、トラップが無い。


そして、給水はセンサー式ではない。



どうやって、水を出すかと言えば。


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壁面に取り付けられたボタンを押すのだ。



押しても、水はなかなか出て来ない。



やや暫くしてから、ようやく出てくる。

そういう作りなのである。



じつはこのトイレ、秋から春にかけては
結構冷える場所にある。


よって、凍結防止のために
使うたびに水抜きを行うシステムなのである。



ボタンを押すと、電動水抜栓が作動して通水し
手洗いできる。

水抜栓から水栓までの間の配管には水が入っていなかったから
実際に水が出てくるまでに時間がかかってしまうのである。

ある程度の時間水が出ると、
また電動水抜栓が作動して水抜きを行う。
すると水が止まり、管内の水が除去されるのだ。

使用する時以外には、配管内に水が無い。
だから、凍結破損しなくて済むのである。



排水口下にトラップなんかを設けてしまうと、
そこに溜まった水が凍ってしまうのだから
トラップは設けていない。


じゃあ、臭いが上がってきちゃうよ。


そうならないように、ピット内、あるいは土間スラブ下、
あるいは浄化槽放流部手前に
トラップ機構を設ける。

そんなことに、なっているのだ。



大便器も、同様である。


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フラッシュバルブの操作レバーなどは、無い。

壁面のボタンを押すと、
水抜きが解除されて水が送られてくる。

一定程度の水が流れたら、また水抜きされる。



もちろん、便器はトラップの無いタイプの陶器である。

トラップは別途、凍る心配の無い部分に設ける。



ってことは、洗面器の数+便器の数、
要するに給水必要箇所の数だけ、
電動水抜装置が設置されることになるのだ。

費用もそれなりにかかるのだ。



でもね、
給水管や衛生器具、排水トラップなんかを
凍結破損してしまって毎年交換する羽目になるくらいなら
こうでもするしかないのだ。


あるいは、「冬期閉鎖」してしまうか。

冬期閉鎖する場合であっても
給水管が凍結しないように水抜きすること
(つまり水抜きできるシステムにしておくこと)と

排水トラップが凍らないようにしておくこと
(不凍液を流し入れておくとか)は
必須なのである。



もしくは、トイレであってもしっかり暖房するか。



寒いところのトイレを見る機会があったら
そんなところを気にしてみるのも、一興。
(「使うたびに水抜き」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする