2023年05月11日

設備と管理 2023年6月号

本日は、 「設備と管理」 2023年6月号の発売日です。


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学問のスゝメ ではなくて。


蓋マニアになってね、
周囲を巻き込んで……。


そんな記事になりました。
(「設備と管理 2023年6月号」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備と管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月10日

足の標本

何らかの展示施設に行くと
動物の標本などが置かれていることも多い。


野生動物の剥製などは
おなじみだ。


おなじみ なんだけど、
ちょいと変わった標本を見かけた。


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どう?



もちろん、こういう4体の生物じゃぁないよ。



足だけ切り取った標本は
初めて目にした気がする。



頭や胴体がついていれば
それはそれで迫力があるんだろうけれど
足だけだと、その太さやでっかい爪が
より強調されるように思うのだ。


こんなんで殴られたり引っかかれたりしたら、
そりゃ大変だわな。



いろんな動物の
足だけの標本ばかり並んだところがあったら
それはそれで面白そうなんだけど。
(「足の標本」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月09日

スバル360

玄関を入るとすぐに、
なんか凄いモノが鎮座していた。


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骨董品である。

産業遺産と言っても差し支えあるまい。




と思ったら、日本機械学会の 機械遺産 に指定されているのだそうだ。
実際には遺産指定は「K111型」なので、
上の写真とは 多少タイプが異なる ようだ。


結構最近まで使用していたものが寄贈され
展示に供されているとのことであった。



この小さなタイヤ、小型バイクのよう。


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極限まで軽量化・合理化されたボディの機能美が
すばらしいじゃないか。



リア面には、
なぜか FM-NORTH WAVE のステッカーが貼られている。


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「なつかしい」と感じる方が居るとすれば
それなりにお年を召した方であろう。



運転席のドアを開ける。


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前から開くのね。


大人4人が乗ったら
かなりギチギチだっただろうけれども
当時としては画期的であったことは言うまでもない。


車両重量が400kgに満たないということなので
人間の体重の影響がかなり大きそう。



ハンドルも、重量削減のために
極限まで細くしたんだとか。


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可能な限り薄い鉄板で曲面加工により強度を出して
ギリギリ当時の日本人の体型が納まるように
成形されているんだそうだ。


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クラッチペダルなんていうものも
すっかり見かけなくなったなぁ。



これが置かれていたのは、

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倶知安風土館 である。

大学の合宿所として建てられたものを改装して
使用しているという。



美しい羊蹄山(蝦夷富士)もよく見える地。

ニセコ方面を訪れた際には、
ちょいと寄ってみてはいかがであろうか。
(「スバル360」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月08日

好天の有珠山テラス

「有珠山」をご存知であろうか。

前世紀の最後、2000年春に噴火した活火山である。


周囲に観光地を抱えていつつも、
数十年ごとに噴火を繰り返していて、
その記録もかなり残されている山である。


前回2000年の噴火に際しては、事前に予知がなされて
付近一帯の避難が完了してから噴火したため
物的被害はすごかったものの
人的被害は皆無であった。


毎度の噴火パターンが典型的であって
予知がしやすい性質の火山なのである。



噴火の度毎にいろいろ被害はあるものの
その間の時期には魅力的な観光地として
多くの人を惹き寄せている。


麓には昭和新山があって、
そこから有珠山頂に向けてロープウェイが設けられている。

その上からの眺望は、すこぶる美しい。


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国内外から、多くの観光客が訪れる。



コロナ禍最中の2020年には、展望用のテラスが 新たに設けられて
絶景をゆったりと眺められるスペースとなっている。

翌年 グランドオープン ということで
拡張されたようなことも書いてある。


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ロープウェイを降りてすぐの場所なので
外輪山最高地点まで延々と歩いて登るのが辛い人でも
十分に景色を堪能することが可能である。


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小洒落た看板。



そのすぐ奥に、テラス。


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テラス後方には、溶岩ドーム。


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椅子がたくさん置かれていて、
絶景をのんびりと眺めていられる空間となっている。

クッションまで置いてあるのだ。
雨の時には片付けられているのだろうけど。


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あまりにも人が多ければ
ゆったり座っていられないだろうけれども
外輪山を太平洋側へ歩いて行く人も多いから
適度に分散しそうな気がする。


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テラスから見えるのは、有珠の山体と洞爺湖。

カルデラ湖の中央に突き出た中島も見える。


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そして東方下部には昭和新山。


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現在もまだ煙を吐いている。



ロープウェイ山頂駅から南へ
外輪山を登っていくと
噴火湾と太平洋を望むことができる。

さらには、カルデラの火口原も見られる。


前回噴火から20年以上を経て、
また遠からず噴火することであろう。


「生きている」大自然を
間近に観察できる、すばらしい場所である。


それゆえに、
この一帯は ジオパーク としてユネスコに登録されている。
(「好天の有珠山テラス」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月07日

裏側感

とある、外壁。


コンクリート基礎の上に
木造なのであろうか、板目の映える外壁。


そこに貼り付いている、もろもろ。


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きっと、正面側はキレイになっていることだろう。


裏側だから、こうなっているのだ。



圧倒的な、裏側感。



でもそれにもかかわらず、
換気用フードやスリムダクトや
ちょろっと見えるガス管なんかの色にも気を遣っていて
無頓着じゃないというところに
好感が持てる。


勝手に好感を持っているだけで
誰もお呼びじゃないんだけどね。


そう。


いわゆる、片想いってやつなのだ。
(「裏側感」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月06日

ハコとしては素晴らしい

『世界がまだ見ぬBALLPARK』



そう銘打って開業した、HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE


アスセス最悪だとか、
ナイター終了後どうやって帰るのかとか、
オペレーションが悪いとか、
シャトルバスがわからんとか、
周辺の渋滞が酷いとか、
違法駐車で近所迷惑だとか、
チケット高いとか、
フード系も高すぎとか、
駐車場少なすぎ・高すぎとか、
2度と行きたくないだとか、

かな〜り、いろんな批判的報道が氾濫しているように見える。



価値観はさまざまだし、
好き嫌いの感覚を呼び覚ます要素は人それぞれだし、
民間企業のプロジェクト(公費や税優遇はあるにせよ)だし、
まだ始まったばかりだし、
まだまだ何とも言えないというところじゃないかとも思う。



けどまあ、行きもしない・見もしないで云々言うのもなんだかなぁ
という気もしなくもない。



ということで(あんまり関係ないけど)、
一度は足を運んでみようということで、
行ってみた。



飽くまで、ワタクシ個人の感想であり意見であるからして
非常に限定的な、視野の狭い、偏った見解として
記してみたい。



まず、アクセス。


確かに「良い」とは言えない。

ただ、他の球場をよく知っているわけではないから
比較対象が少ないので何とも言い難い面もある。


ワタクシが比較できるのは、
阪神甲子園球場、東京ドーム、神宮球場、札幌ドーム
だけであるから、ほんとうに限定的だ。


甲子園と東京の2球場は、鉄道アクセスがすこぶる良い。
まあ、日本で1番と2番の人口密集地なのだから
当然と言えよう。


札幌ドームは「最寄り」の地下鉄駅は、
ちっとも「最寄り」ではなかった。
降りてから、延々と歩く。
太い道路を横断するためのでっかい歩道橋も通る。
それから、入場ゲートまでも更に歩く。

ゲートを入ったあと、コンコースをだいぶ歩いて、
急勾配の階段をえっちらおっちら上り下りして
目的のシートを目指す。そしてそれは硬い。

試合後は、地下鉄にせよ、シャトルバスにせよ、
とにかくとにかく延々と歩く。

駅構内の混み具合、バス乗り場の長蛇の列は
開業当時はかなり酷かったらしいけれども
徐々に改善されてきて、終盤はかなりマシだったようだ。

とは言え、歩く距離は如何ともし難い。



では、エスコンフィールドはどうか。

実距離がある分、現地付近に行くまでの時間はかかる。
当然、交通費もかかる。

北広島駅から現地までの距離も結構あるので
歩くとなるとなかなかの時間を要する。

でもシャトルバスだと、すぐ。

ただ、エスコン内はキャッシュレスオンリーなのに
バスでは現金かVISAタッチのみ。
せめて交通系ICカードは使えるようにして欲しいところ。
ま、じきにそうなることだろう。
大量の乗客を捌くにはそのほうが都合が良さそうだから。

シャトルバス乗降場所からゲートは、すぐである。
延々と歩くことは無い。
札幌ドームと大きく違うところである。


球場から北広島駅前までの道路や、駅前ロータリーは再整備され
今後も整備が続くらしい。
だんだん改良されていくことだろう。

駅のホームも延長されていて
それなりの対応は進められている。

球場近傍のJR駅新設はまだ数年先のことらしいから
そっちはまだまだ戦力にならない。


交通アクセスは、
まだまだの部分は多いけれども、
改善の余地も十分にあって、
それなりにマシになっていくのではあるまいか。


他の球団の郊外球場と比べてどうなのかは
行ってみたことがないからわからない。

仙台とか千葉とか所沢とかナゴヤとか、
どうなんだろう。



次に、ハコ。


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ゲートを入るとすぐ、グラウンドが見えてくる。

札幌ドームでは、コンコースと球場空間とが
完全に分離されていた。

しかしエスコンでは、それらが一体となっている。
「臨場感」は、圧倒的である。


そして、とにかくグラウンドが近い。


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通路から座席までの動線が短いし、
座席からグラウンドまでの距離も短い。

だから、かなり近く見える。

札幌ドームだと、
A指定席でもグラウンドまでは結構な距離があったのだけれども
エスコンだとそこまでグレードの高い席でなくとも
近いのだ。


上の方から見たとしても、
ひどく遠くは感じられない。

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あくまでも、札幌ドームとの比較であるけれども。



LEDビジョンも、でかい。


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ライト側レフト側両方に同じサイズのビジョンがあって
どこからでもたいそう見やすい。


札幌ドームでも何度か改修・更新して
徐々にでかくなっていったけれども
ゼロから造った施設では
より大胆な製品を採用できたということなのだろう。



ホームランポール。


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ここから見ても、グラウンドの近さが際立つ。



ハコとしては、非常に魅力的に感じた。

そんな感想。



ただ、ホームチームが弱い。勝てない。

そこが現状一番の難点か。



「客の入りが少ない」というのは
ある意味致し方ない。

アクセスの問題もあるし、
シート料金やフード類が高額であることも
無関係ではあるまい。

が、札幌ドームでも同程度の入りの日も多かったことを鑑みると
むしろ善戦している感もある。

巨人阪神はともかくとして、
他球場の動員数を見る限り
エスコンが際立って少ないという感じはしない。

そして、野球場ではなくてボールパークなんだ、というコンセプトのもと
試合開催日以外の来場者数が結構居るらしいことを見ると
それなりにうまく行っていると言えるような気もする。



とにかく、ハコとしてはすこぶる素晴らしいというのが
ワタクシ個人の感想である。

難点は数多くあろうけれども
それらを改善することは可能であろう。

球団としては勝算を持って進めているプロジェクトなのだろうから
株主でも何でもないワタクシとしては
ただ様子を窺っておれば良いだけである。



新千歳空港からのアクセスはかなり良いので、
遠征組にとってはむしろ良いのかもしれない。
(「ハコとしては素晴らしい」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月05日

奥行きギリギリ

昨日の記事 でも思ったのだけれど
内装の仕上げと設備機器との寸法関係の取り合いって
なかなかに面倒な部分もあるものだ。


そんな目で見ていると、
ときどき驚嘆の思いを抱くことがあるものだ。



たまたま見かけた、天吊形のエアコンなんかが、そうだ。


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下がり天井ぴったりに据えられた
この室内機よ!



幅はともかく、
奥行きがかなり、かな〜りビタビタなのである。


スゴいな、って思いません?



思わず、撮ってしまった次第。



ただ惜しむらくは
ドレン管の納まり。


フィルター掃除用に、パネルを外すのは可能そうだけれども
ちょいと邪魔なんじゃないかな。


本体を、もう300mm写真の手前側につけておけば
もちょっとスッキリ納まったのにぃ。



でも一品生産モノのケンチクだもの。

こういう、ちょっとしたズレっていうものは
できてしまうもの。

そう思うしかない。



出来上がってしまった後からだったら
いろいろ茶々入れられるんだけど、
なかなか、設計・施工の最中って
一所懸命取り組んでいたとしても
どうしても「抜け」が生じてしまうものだ。



「プロだろうぉ? ちゃんとやれよぉ」

「それでカネ貰ってんじゃないか」

「ダセェやつ」



言うのはカンタンだよ?
そーうまくはいかんのよ?

文句あるなら、アンタ、やってみ?



ついつい、開き直っちゃうよね。



こういうのがどうしても許せないのであれば、
それ相応の費用をかければ
何度かやり直しをした上で
最終的にちゃんとすることは可能だ。

不満なところを見つけたら、
片っ端からやり直せば良いのだ。

何なら、ボードだって壁紙だって
一回壊してキレイに張り直せば良い。



が、一発で「完璧」を求めるのは
ご無体というものだ。

すんごい費用と期間をかけて
チェックにチェックを重ねて
万全を期したはずのロケットだって
「ちょっとしたこと」でうまく打ち上がらないのだ。

費用も時間もあまりかけられないケンチクでは
致し方ない面もあるのだ。



「ギョーカイの甘え」って言われちゃうかなぁ。


「費用に応じた品質」ということで
納得してもらえるんじゃないかなぁ。


誰も、100均の製品に、数百万円の製品と同等の品質を
求めたりしないでしょ?

技術的にも費用的にもムリだって、
わかるでしょ?
(「奥行きギリギリ」おわり)
posted by けろ at 20:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月04日

うまくはめ込んだ

とある施設内に、エアコンが据えてあった。


天吊形である。


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本体の幅と高さと奥行きに合わせて
天井仕上げを欠いてあって
そこにはめ込んだ形になっている。


なかなか、芸が細かいね。



でも、ここまでする必要があったのかどうか?



形状的に、ビルトインタイプにすれば
バッチリじゃない?


もしくは、天吊露出形なんだから
あえて切り欠かなくてもよくない?
素直に天井面に取り付けたって
そんなに変じゃないよね?



とまあ、いろんな感想も湧いてくるのだけれども
こうしようと意図して、
実現させた方がおられるのだから
そしてその費用を捻出されたのであるからして
文句を言うようなことではないし
これはこれで「良くやってあるよね」と
素直に感心すれば良いのである。



あとは、人それぞれの好みの問題でしかない。


室内機の寸法は、
メーカーによっても若干異なるのだから
現場でちゃんと打合せが出来た結果でもあるわけで
立派なことなのである、と言っておこうじゃないか。


なんて、そんな偉そうに言えるような立場の者ではございません。

単に「スゴいなぁ」と感嘆してれば良いのだ。
(「うまくはめ込んだ」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月03日

公衆トイレの浄化槽

公共下水道なんてとうてい無さそうな
駐車場脇にある公衆トイレ。


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なぜか「公衆」部分の文字は塗装が剥がれ
「トイレ」のみ目立つ。


まあ、今どき「公衆」なんて文字は
不要だろうね。



いっちょ前に(?)、電気のメーターが2個もついている。
1個はトイレ用で、1個は外灯用? それとも冬期のヒーティング用?



公共下水道が無いのであるから、
排水は自前で処理しなくてはならない。


だから、脇に浄化槽が埋まっているのだ。


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それなりに年代を経ていそうだけれども
FRP製の浄化槽が
いくつかの槽に分けて埋設されていることだろう。


木杭でロープを張っていたようだけれども
全部倒れてしまっている。

それほど保ちはよくなさそうだ。



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フジクリーンさんの製品のようで。



まさか、本体は別メーカーで
蓋だけフジクリーン、なんていうことは無いだろう。



定期的にメンテナンスをする契約が結ばれているはず。


何やかや、維持費はかかるものなのだ。



ひょっとすると、冒頭の電気メーターの1つは
浄化槽用のブロワとか放流ポンプなどの動力用なのかもしれない。


近寄って見なかったから、わからないけど。



だってさ、一応、鎖を張った中にあるのだから
部外者が勝手に立ち入るのはダメなのだ。



それに、ある程度一般のお客さんも居るから
怪しいのはマズイよね。



「設備屋? 怪しいよね」


そんな風説は、流したくないものだから。
(「公衆トイレの浄化槽」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月02日

使うたびに水抜き

ちょっと珍しいトイレ設備。


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この洗面器、ちょっとフツーと違うのが
わかるだろうか。



給水に、止水栓が無い。


排水に、トラップが無い。


そして、給水はセンサー式ではない。



どうやって、水を出すかと言えば。


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壁面に取り付けられたボタンを押すのだ。



押しても、水はなかなか出て来ない。



やや暫くしてから、ようやく出てくる。

そういう作りなのである。



じつはこのトイレ、秋から春にかけては
結構冷える場所にある。


よって、凍結防止のために
使うたびに水抜きを行うシステムなのである。



ボタンを押すと、電動水抜栓が作動して通水し
手洗いできる。

水抜栓から水栓までの間の配管には水が入っていなかったから
実際に水が出てくるまでに時間がかかってしまうのである。

ある程度の時間水が出ると、
また電動水抜栓が作動して水抜きを行う。
すると水が止まり、管内の水が除去されるのだ。

使用する時以外には、配管内に水が無い。
だから、凍結破損しなくて済むのである。



排水口下にトラップなんかを設けてしまうと、
そこに溜まった水が凍ってしまうのだから
トラップは設けていない。


じゃあ、臭いが上がってきちゃうよ。


そうならないように、ピット内、あるいは土間スラブ下、
あるいは浄化槽放流部手前に
トラップ機構を設ける。

そんなことに、なっているのだ。



大便器も、同様である。


23050203.JPG


フラッシュバルブの操作レバーなどは、無い。

壁面のボタンを押すと、
水抜きが解除されて水が送られてくる。

一定程度の水が流れたら、また水抜きされる。



もちろん、便器はトラップの無いタイプの陶器である。

トラップは別途、凍る心配の無い部分に設ける。



ってことは、洗面器の数+便器の数、
要するに給水必要箇所の数だけ、
電動水抜装置が設置されることになるのだ。

費用もそれなりにかかるのだ。



でもね、
給水管や衛生器具、排水トラップなんかを
凍結破損してしまって毎年交換する羽目になるくらいなら
こうでもするしかないのだ。


あるいは、「冬期閉鎖」してしまうか。

冬期閉鎖する場合であっても
給水管が凍結しないように水抜きすること
(つまり水抜きできるシステムにしておくこと)と

排水トラップが凍らないようにしておくこと
(不凍液を流し入れておくとか)は
必須なのである。



もしくは、トイレであってもしっかり暖房するか。



寒いところのトイレを見る機会があったら
そんなところを気にしてみるのも、一興。
(「使うたびに水抜き」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月01日

曲げたかったんだね

腰壁に配された、温水パネルヒーター。


窓ガラス面からのコールドドラフトを緩和し
窓自体の結露も防ぐことができるから
なかなか合理的な設備ではある。



たいていの外壁は直線なのであるが
ちょいとデザインを凝った建物だったりすると
曲面壁もあるわけで。



するってぇと、
ガラスも、そして放熱器も
曲面にするのかどうか、ってことで。


23050101.JPG


曲面にしないで、多角形にするのも
一つの方法なのである。

そうすれば、型枠も、ガラスも、放熱器も
直線の組み合わせで構成できるから
比較的安価に済ませることができよう。

しかし、「どうしても曲面を」という
強いデザイン的要望があるのならば
もちろん出来なくはない。



あとは、どこにどのくらい
建設資金を配分できるかという予算的課題と、
優先順位の問題だけである。



ここでは、「曲面」に対する優先順位が
ことのほか高かったのであるということなんだろう。



ただ、曲面や、直角ではない角度を持つ壁の場合
家具什器の収まりがあんまりよろしくない。
少なくとも市販品は、しっくりこない。


だから、造り付けにするなり、特注品を揃えるなり
何らかの措置をしたほうが
曲面デザインをより活かした空間を構築できるはずだ。

冷暖房換気、照明などの「設備」もまた、同様に。
(「曲げたかったんだね」おわり)
posted by けろ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする