本当に、この道であってるんだよね?
じつはもう何十年も前に閉館しちゃってる
なんてことは、ないんだよね?
看板の矢印やナビに従って入った駐車場っぽいところに
車1台停まっていないし
人っ子一人見当たらないんだけど。
誰がどう見たって、
廃墟感たっぷりのところ。
だから、撮り忘れたんだけど
「廃墟っぽいけど、違うよ!
やってるんだから、もっと奥に進んでね」
的な看板がところどころにあったよ。
昔は、ワクワク感あふれるテーマパークだったんだろう。
たぶん。
すんごく昭和な香りの
タイムトンネルっぽい通路!
脇でポーズを取っている、
「ゆうちゃん」
酷く朽ちていないところを見ると
それなりにメンテされてるんだろう。
一大テーマパークだったはずのこの場所には
今はこれだけが存在している。
かつて炭鉱で栄えて
閉山とともに衰退していって、
バブルではっちゃけて
財政再建団体 に堕ちてしまった。
その後、さまざまな支援を経て、現在がんばっている
夕張市 である。
あらゆる行政サービスをカットしまくらざるを得ず
それでもまだ巨額の 負債 を抱える。
東京都から夕張市へ行政支援で派遣された若手職員が
やがて市長となり、現在は北海道知事にまでなっているという
そんなストーリーがあったりもする。
福岡県赤池町も同じく財政再建団体となっていたし、
かつての産炭地はどこでも厳しい状況ではある。
人口が急増し、そして急減し
少子高齢化の最先端をゆき、
行政のサイズダウン、コンパクト化を余儀なくされている地が
多くある。
それでも、
諦めずにさまざまな知恵と力を結集して
何とかしようとしている、
そんな人たちが居る。
かつての栄華の「遺産」「記録」であって
決して「廃墟」ではない。
いまだ、人の営みが続いていて
活力が継続している。
そんな地を巡ってみるのも、
いいのではなかろうか。
地理と、歴史と、社会と、
また地質や産業や社会福祉。
いろんな知の宝庫でも、あるのだから。
(「廃墟、ではない。」おわり)