2023年03月11日

災害に備えて

もう、12年になる。


喉元過ぎれば……で
震災の記憶も、困難も、教訓も、
一般には忘れられがちである。


けれども、社会インフラにおいては
その教訓はしっかりと受け継がれていて
震災以降、今に至るまで、そして将来計画に至るまで
災害に対する耐性の強化が続けられている。



たとえば、浄水、給水、配水施設の耐震化。


配水管の可撓化。


断水時に地域への給水量を確保すべく
緊急貯水槽などの整備。


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震災以降に投じられてきた莫大な投資はすべて
将来必ずやってくる災害に備えたものとなっている。



災害後のインフラ復旧も
国を挙げての緊急対応を進めた。



水道、下水、電力、通信。


道路、港湾、ヘリポート。


病院、避難所。


各方面の技術者・技能者が
全国から大量投入されて
地域の復旧に尽力したのである。


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毎年のように発生し続ける、
豪雨、強風、洪水、地震、土砂崩れ、豪雪。


時々やってくる、強力台風。


頻繁ではないけれども何十年かに1回必ずくる
巨大地震と大津波。


いつかわからない、噴火。


自然が豊かで四季がはっきりしていて
風光明媚な国ではあるけれど
あらゆる自然災害の巣窟でもある日本列島。


それに対処するための戦いは
今も続いているのである。
(「災害に備えて」おわり)
posted by けろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月10日

蓋がいっぱい

狭いスペースに
蓋がいっぱい在るのである。


メーターとかバルブから皿型側溝やら
蓋だらけなのである。


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黒、水色、グレーで、
色もそれぞれ微妙に違う。


赤土や植物が空隙を満たしていて、
なかなかイイ感じやん。



決して、邪魔なだけの「せつび」じゃないのだ!
(「蓋がいっぱい」おわり)
posted by けろ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月09日

設備と管理 2023年4月号

本日は、「設備と管理」2023年4月号の発売日。


230309.png


屋根の上に乗っかってる、アレ。



ここにも、そこにも、あそこにも、
至るところに存在している、アレ。



でも、あれれ!?

北海道では見かけないなぁ。
(「設備と管理 2023年4月号」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備と管理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月08日

川底の下に埋まる

みどりの、川。


青汁みたいだ。


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なんとも、スゴイ色である。



壁面の状況からして、
それなりに水位変動があるようである。



あのタラップを、降りていく必要があったり
するんだろうか。



あの雨水管の奥には、
何かが棲んでいるだろうか。



そして、この川の下には、埋設物が。


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とにかく、あちこちにいろんなモノが埋まってる。


管理台帳で把握されているモノ以外にも、
恐らくイロイロあるはずだ。


わかんないけど、
でも必要性があって掘ると、出てくる。


その度に、当事者は驚き、困り、悩み、
とにかく何か解決しなきゃならない。



ロケット打ち上げの失敗なんかがあると、
文系の方はとにかく騒ぎ立てるような気がする。

「中止」の時にだって、
「失敗って言いますっ」って捨て台詞を吐いたり。


当たり前のように出来ていることって、
じつは全然当たり前じゃぁなくって。

そこに、
多大な努力と研究と犠牲と時間と費用とが注ぎ込まれてなお、
不明なことや未解明なことが次々と出てきて
結果うまくいかないことも多々あるのだ。


ときどき、

「じゃあ、アンタ、やってみ?」

言ってやりたくなったりする。
もちろん出来っこないし、絶対逃げるだろうけどさ。



あんまり文系理系なんてカテゴライズして
分断を図るのはよろしくない事だとは思うのだけれども
技術系の仕事をしていると特に、
なんか、目について仕方がないんだよねぇ。


理系工学系の学部は人気が無いだとか、
技術系はブラックで避けられるとか、
薄給だけど働かされ放題で
責任は全部おっつけられるとか、
今に始まったことじゃないけれども
そういう「文化」って、あるよね。



でも、いいんだ。



この、川の下にひっそりと埋まる下水管のように、
認識されていなくっても、
だぁれも気にしていなくっても、
日頃は恩恵に与っている人たちによって
なんか不具合が生じた時だけ激しく罵倒されたとしても、
そんなもんだ、って思うだけのことなのだ。



さぁて、この国の科学技術は
これからどうなっていくんでしょうね。


文系の経営陣が
安くこき使える従順な技術者を求め続けるばかりだと
お先は暗いかな。



でも、大丈夫。
そうじゃない会社だって、
いっぱいあるんだ。

……そう思いたいね。
(「川底の下に埋まる」おわり)
posted by けろ at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 土木工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月07日

ガラス、割れないよね

雪が積もると、溜まる。


邪魔だからどけると、
どけた先にはもっと溜まる。



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ガラス、大丈夫かな。

それなりの強度は、あるよね。


でも、程度によりけりだろうね。



あんまり酷いことにならないうちに
除けてあげられたらいいんだけども。

(「ガラス、割れないよね」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月06日

錆びないように

そんなにちょくちょくは見かけない、
そんなファン。


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えっ?


見慣れたシロッコファンじゃん、って?



まあ、そうなんですけど。

何の変哲もない、シロッコファンですけど。



でもね、よく見てみてくださいな。


だって、ちょっと違うでしょ?



防振架台がある?


ま、それもあるけど。



ファンベルトが、
ファン本体からずいぶん離れてると思いません?



最近では電動機直動ファンもある中で、
電動機が離れた位置にあって、
シャフトが長〜く伸ばされているんです。



それにさ、よぉく見てみると
ファン本体の部分が塩ビで出来てやしませんか。



たわみ継手も、キャンバスじゃなくって、
やわい塩ビ板というか、分厚い塩ビ袋というか、
そんなやつ。



接続されてるダクトは、亜鉛鉄板じゃござんせん。

びっかびかのステンレスダクトでござい。



ところどころに錆色が見えるのはご愛嬌?



よほど、腐食性の高い排気を扱うファンなんでしょね。



びっくりするような値段だから、
どうしても必要、ってならないと
なかなか採用しづらい、
そんなファンなのであった。
(「錆びないように」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月05日

3軒ぶんのメーター

歩道脇の狭い空間に
ごちゃっと貼り付けてある感じ。


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水道メーターが3軒ぶんと、
ガスメーターが1つ。

もうひとつ下のほうにあるメーターは
温泉インフラの配管につながっているのかな。



ずいぶんと「丸出し」感のある
メーターたちだ。



下手に隠したり狭いボックスに納めたりしないほうが
メンテも検針も交換も簡単だから
これで済むならこれで良いかな。


防犯上は、あんまりよろしくなさそうだけれど。



最近は、犯罪行為を自撮りしてアップして喜ぶ
変わった趣味の人も多いし、
気をつけなきゃいけなくなってくるのかな。
(「3軒ぶんのメーター」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月04日

歩道のカタツムリ

歩道に、何か並んでいる。


でっかいカタツムリのようでもある。


もちろん、人工物であって、
生物ではない。


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シロッコファンのようにも見えなくもない。

地下の排気でもしているのかしらん。



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でも地下があるような場所でもなし。



キミはいったい、何?


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投光器カバーだったんですかぁ。

わからんかった。



ま、たしかに露出でついていたら
すぐに壊されてしまいそうだ。


このくらいしっかりカバーで覆っておけば
大丈夫っぽい。


歩道脇のレリーフを照らすため?



だれかが、思いついて、デザインして、
予算化して、製作して、設置したんだね。
(「歩道のカタツムリ」おわり)
posted by けろ at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月03日

ああアンモナイト

そのフォルム、質感、存在感。


数億年も昔にキミはそこに居たのか。


いろんな変遷を経て、こんにち、ここに並んでいるのか。



死体展示場、と言えなくもない。

が、キミたちのボディが並ぶ 場所 は
なんとも魅惑的である。



ヒトとはだいぶ形態の異なる生物だからこそ
そう思えるのであろう。


また、硬質の殻を持ち、
軟体生物たる本体が生々しくないからこその感想と
言えるのであろう。

人類の死体や骨格がずらり並んでいたとしたら
魅惑もへったくりもないことだろう。

そういう意味では、
キミたちにとって、ワタクシは気持ち悪い存在なのかもしれない。



土曜日だというのに、
画角に人が入らない程度にはすいている。


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じっくり見たい見学者にとっては良いことだけれども
運営する館やスポンサーたる三笠市にとっては悪いことだろう。


なんとも贅沢な空間を、
堪能する。


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これで、観覧料 は大人450円なのである。

ま、あの 科博 で630円であることを思うと
展示物の内容や物量からして及ぶべくもないけれど
それでもじゅうぶんに安価だし、素晴らしいと思うのだ。



この類のものは、
個々人の興味関心によって価値観が異なるのだから
仕方がない面もある。


宝石だったり高級車だったりトレーディングカードだったり
そこに価値を見出す人にとっては人生を賭ける価値があれど、
興味の無い人にとっては「ただのゴミ」に見えたりする。


好き好きだから、仕方ない。



けどやはり、公共サービスの一分野として、
こういう部分は必要だと思うのである。



小中大さまざまな大きさのアンモナイト類が
これでもかと並んでいる。


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小さなものは、ショーケースに。


地元で産出したものも多い。
その点、科博とは大きく異なる。



地産地展


その地の空気を吸い(時代は違うけど)、
その地の飲食物をいただき、
気候も景色もその地を味わいつつ
その地で産したモノを観る。


なんとも贅沢な時間である。



年代によって、いろんな形態のものがあって
とてもおもしろい。


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所蔵品もあれば、寄託品もある。



道内からではあるが、
他の地から出たものもある。


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殻の外側が外れていると、
縫合線が美しく見える。


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時間が許すならば、
1つ1つ愛でつつ眺めていたいものである。


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桃の節句に限らず、
年中このように雛壇に並んでいる
アンモナイトたちなのである。


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学名関係は良くわからないけれど
1つ1つ特定し、名付け、分類する人たちが
連綿と続けてきた研究の成果である。



そういう人たちは
化石が好きで好きで
アンモナイトが愛おしくって
それこそ寝る間も惜しんで
体力の限界を超えて、
研究に勤しんでいたんだろう。



生活の糧として、
ワークライフバランスに配慮した
健全な「お仕事」も大切だろうけれども
寝食を忘れるほどに没頭して楽しめる「天職」ってのも
それはそれで尊いものなんじゃないかな。


「せつび」について
そんなふうに感じてる人が
どのくらい居るのかなぁ。


――ワタクシは「せつび」が好きで楽しくて
この仕事をしてるのだけれども
それでも納期が押し迫った年度末になると
いろんな後悔と反省と体力の限界と
電話とメールと催促と苦言とが
容赦なく襲いかかってくる今日このごろ……。
(「ああアンモナイト」おわり)
posted by けろ at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月02日

環状列石とはいったい

ニセコアンヌプリを望む畑地の一角に、
それは在った。


そこに至るまでに
案内看板のようなものはない。



道路から少し入ったところに
低いブロック塀で囲まれたところ。



それが、曽我北栄環状列石 なのであった。


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もちろん、降雪期前に撮ったものである。
冬期は雪に覆われ、
コロナ対策が緩和されてきた現在、
国内外の多くのスキー客などで賑わっているという。



この環状列石、
その目的が何なのか、確たるものは無いようではある。


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人骨が出ていることから、
墳墓とも祭祀場とも言われるようである。



向きを変えると、
羊蹄山(蝦夷富士)も見える。

が、たいてい山頂には雲がかかっている気がする。


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結構な、絶景の地なのである。



周囲は、牧草地だろうか。
特に何があるわけでもなく。


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小さめの列石が、4組残されている。


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「史跡」の碑が、なんか墓石っぽいんだけど。


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傾いてるし。



現地に上の看板がある他には
あんまりわかりやすい案内は無い。


ニセコ駅の脇に掲げられている観光地図に
小さく「ストーンサークル」と書いてある程度である。


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(該当部分を赤枠で囲ってみた……が小さくて見えないだろう)



いわゆる観光地観光地した場所も
決して嫌いではないのであるが、
いやむしろ、もちろん、喜んで行くのであるが、

こんな感じのマイナーっぽい、
人があんまり押し寄せそうにないところっていうのも
味があってイイもんじゃないだろうか。

こんな看板でも見かけたら、
ちょっと寄ってみたくなるのである。
(駅員さんに、行き方も訊いてみた)



「あんたが変人なだけやろ?」



ま、それは否定できないな。
(「環状列石とはいったい」おわり)
posted by けろ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月01日

廃墟、ではない。

ちょいと、行く機会があったのだが。


本当に、この道であってるんだよね?


じつはもう何十年も前に閉館しちゃってる
なんてことは、ないんだよね?



看板の矢印やナビに従って入った駐車場っぽいところに
車1台停まっていないし
人っ子一人見当たらないんだけど。


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誰がどう見たって、
廃墟感たっぷりのところ。



だから、撮り忘れたんだけど

「廃墟っぽいけど、違うよ!
 やってるんだから、もっと奥に進んでね」

的な看板がところどころにあったよ。



昔は、ワクワク感あふれるテーマパークだったんだろう。

たぶん。



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すんごく昭和な香りの
タイムトンネルっぽい通路!



脇でポーズを取っている、

「ゆうちゃん」



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酷く朽ちていないところを見ると
それなりにメンテされてるんだろう。



一大テーマパークだったはずのこの場所には
今はこれだけが存在している。


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かつて炭鉱で栄えて
閉山とともに衰退していって、
バブルではっちゃけて
財政再建団体 に堕ちてしまった。



その後、さまざまな支援を経て、現在がんばっている
夕張市 である。


あらゆる行政サービスをカットしまくらざるを得ず
それでもまだ巨額の 負債 を抱える。



東京都から夕張市へ行政支援で派遣された若手職員が
やがて市長となり、現在は北海道知事にまでなっているという
そんなストーリーがあったりもする。



福岡県赤池町も同じく財政再建団体となっていたし、
かつての産炭地はどこでも厳しい状況ではある。

人口が急増し、そして急減し
少子高齢化の最先端をゆき、
行政のサイズダウン、コンパクト化を余儀なくされている地が
多くある。



それでも、
諦めずにさまざまな知恵と力を結集して
何とかしようとしている、
そんな人たちが居る。



かつての栄華の「遺産」「記録」であって
決して「廃墟」ではない。

いまだ、人の営みが続いていて
活力が継続している。


そんな地を巡ってみるのも、
いいのではなかろうか。


地理と、歴史と、社会と、
また地質や産業や社会福祉。


いろんな知の宝庫でも、あるのだから。
(「廃墟、ではない。」おわり)
posted by けろ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする