水中に溶け込んでいた気体が泡となって出てきて
「エアがみ」することがある。
そうなりやすい、システムの最上部には
その「エア」を抜くための装置を設ける。
単にバルブをつけて、
手動でちょちょっと開いて抜くこともできるし
自動で抜ける装置を取り付けることもある。
「自動エア抜き弁」というやつだ。
小さいものから大きなものまで
いろんなタイプがある。
中にゴミが噛んでしまったら取り外して清掃したいから
手前にバルブをつけておいたほうが良い。
こんな感じになる。
手動弁には「常時開」の札がかかっているけれど
普段は閉められていることも多いだろう。
「自動」エア抜きで、手前のバルブも開であれば、
配管頂部にエアが溜まると
都度ブシュブシュと排出されることになるはずだけれど
上の写真では排出用のパイプが接続されていない。
ってことは、普段は排出部は閉塞されていて
自動では出て来ないってことなのである。
施設ごとに状況がさまざまだから
そのあたりは施設管理者が適切にやるのが良いのだけれど
「適切に」設備系が管理されていない施設も少なくない。
造られた以降は、基本的に放置される。
望ましくはないが、結構一般的であったりする。
特に小規模な施設ほど。
「そんなもの」
という前提で造ったほうがいいんだろうけど
適切なメンテをすることで
寿命も延びるしトラブル防止にもなることは
言うまでもない。
自動車だって工作機械だって
メンテしなくちゃ早晩ダメになるからね。
そういう意味では、建築設備って
結構頑張っているんじゃないかって思う。
一品生産モノのメカなのに
ノーメンテでも何とかなってるっていうことなんだから。
(「自動エア抜き弁」おわり)