トイレの調査も欠かせない。
「せつび」の中でも
重要な要素の一つだからね。
そんなこんなで、撮る。
洗面器である。
陶器、水栓、排水トラップのセットが
ライニングに取り付けられていて
鏡と照明とが取り付けられている。
「洗面器」という名称ではあるけれど
ここで顔を洗っている人はあまり見かけない。
大抵は手を洗っているだけなのだけれども
「手洗器」という名称の衛生器具は
一回り小さなものであるからして
設備屋的には区別せざるを得ないのだ。
コンパクトカーと軽乗用車、
ヴィオラとヴァイオリン、
4年生と2年生、
B767とB737、
人差し指と小指
まあ、ちょっとしたサイズの違いだ。
内装は、至ってシンプル。最小限。
凍結の恐れがあるのだろう。
壁面には、電気ヒーターが取り付けられている。
寒冷地のトイレには必須と言えよう。
大便器ブース内は
イマドキ、洗浄便座(商品名ウォシュレット)は必須だろう。
が、カネをかけないなら洗浄機能は省略して
寒冷地では暖房便座だけで済ませることもあろう。
さすがに、凍結の恐れがあるような寒冷地では
「普通便座」は節約し過ぎだろう。
よって、ブース内のコンセントもまた
必須である。
紙巻器も、棚付きが多い。
けれども、棚上にスマホとか財布とか
置き忘れもまた多いようである。
予備のトイレットペーパーは
棚付紙巻器の上だったり、
写真のようにロータンクの上だったり、
ブースの床のすみっコだったり、
上部に棚が作ってあったり。
小便器も、最低限の1台だけ。
センサー式ではなくて
だいぶ珍しくなってきた、押し釦式。
でも、昔むかしに比べると、大きなボタン。
形状も、古い古〜いU307なんかと比べると
シャープである。
床面が汚いのは、
汚物というわけではなくて
汚れた靴で入ってくる人が使うことが多いからであろう。
ある意味仕方がない。
客向けでもないからして、
清掃要員を確保できるわけでもなく。
陶器の中が茶色っぽいのも
恐らく井戸水利用施設であることが
影響している。
ちょっと、鉄分が多めなんだ。
いや、これ別に、
勝手に撮ってるわけじゃないからね?
改修設計の調査のお仕事でござんすからね?
悪しからず。
自分が利用者である場合には、
基本的に公衆向けのものであって
他に利用者がいなくて
事情が許す場合にしか撮りませんもん。
ま、撮らなくても
観察はしてますけどね。
商売柄と言いましょうか、
職業病と言いましょうか。
(「きょうのトイレ」おわり)