故あって、埋まっている。
そこから、地上に姿を現しているのである。
壁面についているのは、ガスメーター。
いちばん左のガス管から分岐して、
2つのメーターにガスが送られている。
配置の関係上、
分岐管は手前側に通すしかなかった。
そんな感じ。
ガスメーターへの接続の手前には
ガスコックが設けられている。
メーター類は定期的に交換しなくちゃならないから
手前で締め切ることができるようにするのは
当然のことなのだ。
(水道メーターも同様)
ガスメーターに接続される配管は、
左上部から入ってきて、右上部から出ていく。
普段気にかけもしないメーターを、
見てみてほしい。
きっと、そうなっているはずだ。
メーターを通ったガスは、
それぞれの場所に向かって送られていく。
別々のテナントに向けて送られるのか、
料金プランの異なる2種類の用途があるのか、
それはここだけ見てもわからない。
いずれにせよ、財布を分けなくちゃならない
理由があるのだ。
だから、こうなっている。
地面を見ると、
FEPが生えてきていて、
その中から配管が2本、伸びている。
これは……?
室外機に接続される、冷媒管とケーブル類である。
液管・ガス管の2本がまとまった冷媒管と、
電源線・制御線の2本を納めた可撓電線管と。
あんまり普段の「設備」では見ないやり方だけれど
エアコンの室外機じゃなくて
冷蔵庫か冷蔵ショーケースの室外機だから
携わる人がそもそも違う職種の方だから
なのかもしれない。
「普通はこうするもの」
設備は、そんな先入観の塊だったりするので
「いっそ、こうしてみたら?」
なんて、新しい発見だって、あるはずなんだ。
ただね、自分がオーナーでもない限り
なかなか冒険はし辛いものだよね。
「前例あり」
「一般的な」
「無難な」
そういうコトに落ち着くことになるのだろう。
家電製品や自動車のように、
同じモノが数多く売られて、
不具合の報告と改善、トライ&エラーを経ていくものとの
違いなのである。
だからね、
現実として「重大なエラー」が許されない、
しかも「重大なエラー」が生じた際のリスクがとんでもなく高い、
だからして、上記トライ&エラーの洗礼を受けることが不可能な
現状の原子力発電システムには
ワタクシは懐疑的なのである。
チェルノブイリで、スリーマイルで、
そして福島で、
やっちゃってるから、余計に。
(それぞれシステム違うだろ、っていうツッコミは無しね。
上流側の原理的な部分に関してのお話なので)
(「生えてる」おわり)