すると、ガラリがある。
人の目の高さに換気用ガラリがあると、
結構視界に入ってくる。
とは言え、興味も関心も無い人にとっては
「視えて」いないことだろう。
網膜には映っているのだ。
脳にも、信号は送られているのだ。
しかし、脳のほうでその信号を認識しないのだ。
そういう物事・出来事は、多い。
ともあれ、ガラリがあると
ワタクシには認識されるのだ。
では、だいぶ高いところにあったらどうだろうか?
建物妻側の最上部に
まるで建具であるかのように設けられると
目につきにくくなる。
ただでさえ少ないその存在感が、
ますます消失していくのである。
最上階の換気には、かなり便利に使えそう。
ただ、それ以外の階の役には立たない。
内部にDS(ダクトスペース)を確保して
立ダクトを通せばできないことはないけど
このくらいの規模の建物だと、
そこまではしないよね。
そして今日も、日本の、更に世界のあちこちで
設備エンジニアと建築家とのあいだで
見解の相違を乗り越えるべく
丁々発止のバトルが繰り広げられていることだろう。
そういう闘いの先に
たとえばこういうガラリが出来上がってくるのであろう。
(「ここなら目立たないかな」おわり)