さまざまな工法が開発されている。
手間がかからなくなって、
工期が短くなって、
安全性が増して、
すごく、すごく良くなってきている。
でも、昔はそうじゃなかった。
古い資料なんかを見ると、
痛感する。
基本的に人力。
穴を掘るのも、ものを運ぶのも(馬とかも使っただろうけど)。
材料だって、限られていた。
仮設資材は、基本的に木材。
使いやすい、金属製や樹脂製の既製品なんて、無かった。
本設資材も、今ほどには施工性・確実性・安全性が追求されていなくて
長い修行期間と熟練とを要する内容が多かった。
今から数十年後になると、
現在の工法や資材が、いかに危険で非効率であるか
その時代の人たちは痛感するであろうか。
そうだとすると、今後も世界は発展し進んでいくということだ。
しかし、大災害や世界大戦などが襲来することになると
発展どころかいろいろと後退しないとも限らない。
「ロストテクノロジー」と化してしまうなら
かなり厳しい時代になることだろう。
じつは、今の時代は
今の資機材や工法があることを前提に動いている。
もし上の写真のような材料しか使えない状態になるとすると、
現代人には何も出来ないのかもしれない。
今、突然自然の中に放り出されたら
生きていけないように。
(「むかしの水道工事」おわり)