あんまり気持ちが上向かない時。
そんなときには、上を向いて歩こう。
とは言え、街なかで実際に上を向いて歩いていたら
人にはぶつかるし、何かに蹴つまづくし、
あんまりイイことはない。
ながらスマホと何ら変わらない
いい迷惑を振りまくだけになってしまう。
だから、通行の支障にならなさそうなところで立ち止まって
それから上を向いてみるのがいいのだ。
パッとしない天気なんだから、
そこに爽快な青空は広がっていない。
あまつさえ、雨粒でも落ちてきそうではある。
それでもね、
そこにはたくさんの、せつびワンダーランドが広がっているのさ。
ほら。
ちょっと見上げただけで、
いったいいくつの高架水槽を見つけられるだろうか。
水槽本体は露出で置かれているとは限らない。
ご丁寧に高架水槽室に収められていたり、
看板で四方を囲われていたりするから
目視できる数が全てではないのだ。
冷却塔も、数多く見られることがある。
上の写真じゃ、1基しか写らなかったけどね。
キュービクルだったりファンだったりダクトだったり配管だったり、
ほら、見始めたら、世間のいろんな厳しさなんて
吹っ飛んでしまうよね。
どこにも表示されていない、
機器類や配管類やダクト類やケーブル類の
用途や系統を想像するだけで、
現実逃避にはもってこいなのである。
未だに多くのVHFアンテナが健在(働いてないけど)だなとか
避雷針、向こう3軒両隣で兼用したいよねとか
ほら、もう、現実のゴタゴタなんて
大したことじゃぁなくなってきているよね。
見上げてごらん屋上を。
そうしたら、活力が湧いてくるからさ。
それに、ただでさえ人材不足のせつび業界。
「ちょっとせつびにくわしい」人になったら
そんなに儲かりはしないだろうけど
食いっぱぐれる心配は少なくなるんじゃないかな。
(「水槽が、いっぱい」おわり)