2022年10月06日

システム天井の中

システム天井。


まっさらな天井に照明器具やら非常照明やら
制気口やらスピーカやら
それぞれの工種ごとにバラバラに設置するのは
調整が大変。


そんな難点を解消することのできる
そんな「システム天井」。


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一定のスペースをそれらに割り当てて
まとめてしまっているのである。


天井伏図がシンプルで、
設計段階でほぼ割付が決まっている。


もっとも、スプリンクラヘッドだけは
包含範囲が定まっているから
別途割り付けるしか無いけれど。



さて、表面上はスッキリまとまっているシステム天井であるが
じゃあその天井内は、如何に?



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結構階高のある建物ゆえ
鉄骨小梁の下にも余裕でダクトが通る
そんな天井内。


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システム天井のライン部分に
ケーブルや配管やダクトが集中する。


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まあ、これはこれで良い納まりと言えるかもしれない。



スプリンクラ配管だけは
システム割付と異なる場所にも行かなきゃならないから
独立したルートを確保してある感じ。


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錆止塗装のオレンジ色が映えるのは
フラッシュを焚いた一瞬だけだ。



と思ったら、
一部改修した部分なのであろうか、
継手のネジ部分の錆止塗装が無いエルボも見掛けた。


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得てして、こういうことが良くある。

新築の手と、改修の手とは
作業の余裕も手間も
監理のあり方も
全く異なるから。



鉄骨大梁は、天井仕上面近くまでの梁成がある。


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区画貫通するパスダクトに設けてある防火ダンパーは
今はなきFVDであろうか。


デッキスラブから片持で吊られている。



太い配管に、
ホコリが妙に降り積もっているのが気になる。


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いや、ホコリじゃないな。


鉄骨の吹付け?



フリーダムはVVFケーブルと
縦横にきっちり伸ばされている配管と
それらの中間的なフレキダクトとが
それぞれの存在感を醸し出している。



お、奥の梁には
孔が開けられている。



鉄骨造の建物には、
梁の予備スリーブがどうしても欲しい。


アレがないと、改修の際に非常な困難を覚えることが
多々あるから。



新築の時さえ良ければ……っていうのではなくて
将来的な改修も見据えた造りにしてほしいものだ。



22100609.JPG


箇所数が多いとコスト造にもなるし
耐火被覆もその分面倒が増えるから
あんまり歓迎されないとは思うんだけど。
(「システム天井の中」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする