「鉄道歴史展示室」として公開されている。
プラットホーム側とは反対の、北東面が入口である。
敢えて白く塗ったのであろう雨樋が
なかなか楽しい。
上部は角断面で、下部は丸い配管。
外装仕上げに合わせて、微妙に振り回してある。
展示室は階段を上がった先にある。
昔の建物は、とにかく階段だらけだ。
駅舎でも役場でも劇場でも、
階段を何段も上がってから1階の床になっていた。
そういう時代なのであった。
展示室内部は撮影禁止であるので、
入り口だけ。
わりあい便利な場所である。
行きやすいところであると思う。
遺構として掘り出された部分が見えるようになっている。
適宜、コンクリート躯体で保護されている。
照明器具も設けられている。
建物南東面。
後付けの部分が、うまく形成されていると思うのだ。
トップライトとしての部分なのではないかと思う。
散水栓も、必要性があってのものだろう。
鉄骨階段の下に、
室外機たちが押し込められていた。
パンチングメタルの扉のゆえに
空気の循環並びに熱交換効率は悪くなりそうではあるが
設備機器類が表に出て来ないように配慮された結果とも言える。
いつだって、絶対的な正解のない課題なのである。
すぐ脇には、高層ビルが林立する。
150年も経つと、こんなにも変わるものなのだ。
人類の歴史は、長いようで、短いようで。
人の一生は、言わずもがな。
(「鉄道歴史展示室」おわり)