2022年02月20日

上から見たらわかることもある

なんとかは高いところが好き、と言われる。

ワタクシも、まさしくそのクチである。
そこは断固、否定できない。

いやむしろ、積極的に肯定しようじゃないか。
そんなところを取り繕おうとしたって、
どうぜ化けの皮はすぐに剥がれまくるのだ。
施工不良のタイルだ。



高いところが好きなのは、
上からしか見ることのできないものがあるから。


22022001.JPG

といっても、そんなに高層からの眺めでもないんだけれども、
このくらいの高さであっても、結構いろいろ見えて楽しい。



雪をかぶって白一色かと思いきや、
むしろ白くない部分が一層に目立って引き立つようにも感じられる。


そして、それぞれの建物の屋根に突き出た諸々と、
外壁に並ぶモノたちとが、
その建物が建った年代であったり、
その設備システムであったり、
そういった類の事柄を明示して或いは暗示してくれるのである。

「暗示」の大部分は、ワタクシの勝手な妄想に違いないのではあるが。



屋上に突き出す塔屋の高さはそのまま
時代を表すものであると思う。


塔屋が2層あるならば、
だいたい塔屋1階がエレベーター機械室、
塔屋2階が高架水槽室なのであろう。

そういう時代に建てられたということだ。


「そういう時代」とは、
まだ性能の良い安価な加圧給水ポンプユニットが
普及していなかった時代、である。


だから、どこかに受水槽室があって、
揚水ポンプで高架水槽に汲み上げて、
重力給水により各所に水が送られるのだ。


そしてそれらの建物の中には、
未だ地下ピットを受水槽として利用しているものも
あるはずだ。

現在の確認申請では絶対に通らない。
「既存不適格」である。



高架水槽室がある建物であっても、
近年の直結増圧給水方式への改修奨励策に伴って、
給水方式を変更している建物もだいぶ増えたことだろう。


そういう建物では、
高架水槽が撤去されて、倉庫として利用されていたり、
水槽撤去やコンクリート基礎解体にかかる費用を節約するため
配管だけ外してタンクはそのまんま残してあったり。

それぞれの建物の所有者や管理者次第だから
ほんと、さまざまである。



22022002.JPG


手前は4階建ての共同住宅。
だいぶ昔に建ったもののようだ。

高架水槽室も設けられている。

塔屋2階が、塔屋1階よりも広げてある。
水槽周囲の離隔を確保するためか、
こういう造りもたまに見かける。

古い建物に多いから、減る一方ではある。



手前は4階建て、奥は5階建てだけれど、
エレベーターは無さそうだ。

年を召すと、なかなか大変になるだろう。
若い人向けかもしれない。


そして、各住戸を縦方向に貫く
共同煙突が林立している。

頂部の形状が異なるのにも、何か理由があるのだろう。
ドラフトの調整かなにかだろうか。


この共同住宅に住もうと思えば、
煙突式のストーブを調達しなければならない。

だから、ホームセンターでも売っている。
ステンレス製の煙突部材も一緒に。

でも、だいぶ減っただろうな。
煙突ストーブの需要は。
煙突工事も。



建物所有者の許可があれば、
外壁に穴を開けてFF暖房機を設けたりもできるのだろうけれど
賃貸では難しいだろうし、
分譲でも外壁の改変は共用部規定にひっかかるから
可能になるかどうかはその組合次第だろう。


あと、各住戸に灯油を送るシステムの有無も
影響が大きいだろう。

5階まで自分で灯油ポリタンクを運び上げるのは
かなり大変だろうから。

タンクローリーから圧送できる範囲ならだいぶマシだろう。


ただ、中央式の給油設備を設けると
設備設置費が格段に跳ね上がるから
この類の建物にはついていないことも多い。



もうすこし小さい住宅やアパートも
上から見るといろいろあっておもしろい。


22022003.JPG


ドカ雪の後だったからだろうか。

屋根の上の雪は、結構な厚さになっている。

勾配屋根であれば、雪が落ちるから
その除排雪には気を遣うだろう。

陸屋根であれば、全面には雪は落ちないけれども
縁からは落ちるし、
あんまり分厚く積もると
積雪荷重もトン単位で増えていくから
耐荷重が気になってくるだろう。


庇やちょっとした梁の出っ張りなどにも
雪は積もるけれど
こうやって実際に積もっているところを見ないと
なかなか想像し難かったりする。



積雪寒冷地だから、
マンションの共用廊下は屋内になっている。
風雪が吹き込むと大変だから。


でも、ちょっと奥のほうにあるやつは、
その共用廊下がエレベーター停止階にだけあるようだ。

そこだけ外壁が出っ張っている。


昔は、エレベーターの出入口扉の費用を節約するため
1階、4階、7階などのように
停止階を限定して造られたマンションもあった。

当然、停止階のほうが高く売れた。


今じゃ、こんなの売れないよね。
中古で安ければ、売れなくもないかな。



1つ1つ観察していたら、
いつまででも居られそうだ。


高いところは、楽しいのだ。
(「上から見たらわかることもある」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする