もしそれが平坦な陸屋根であるのならば、
その積雪荷重に耐えられるだけの耐力を有しなければならない。
また平坦であったとしても、そのパラペットからは雪が落ちるから
下部に対する配慮も必要である。
もし屋根に勾配がついているのなら
積もった雪は長い時間をかけて流れ下る。
そして屋根に谷間があると、
そこに集まってきた雪がつっかえて溜まる。
溜まった重量に屋根や構造体が耐えかえる場合もあろうし
溜まりに溜まったあとでドスンと落ちてくる場合もある。
ひと冬そのような事態になることなく
持ちこたえるのならば良いかもしれないが
なかなかそれは難しいことだ。
いずれにしても春先になって緩んでくれば
いつか必ず落ちてはくるものだ。
だから、複雑な屋根形状にする場合には
雪が積もった時にどのような挙動になるかを
想像してみたほうが良い。
いや、想像した上で、必要な対策をしておくべきだ。
そう思うんだけど、
意外と無対策っていう場面を
良く見かけるんだよねぇ。
なしてやろ?
(「屋根の谷間に雪たまる」おわり)