2021年12月31日

危険物は油のみにあらず

建物の脇にある、油タンク。


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地下タンクではなくて、地上置きになっている、タンク。



敷地に余裕があるからなのだろう。
地下埋設にしなくて済むなら、費用も節約できて良いだろう。

都心の地価の高いところではできない、贅沢な配置であろう。



この油は……危険物看板を見ると何かがわかるのだが、

ん……?

看板が多い!?



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A重油、と書いてある下の看板の他に、
上に「木質チップ」と書いてあるものも貼ってある。



おお、ここではチップボイラも使っているようだ。



重油は少量危険物として、
木質チップは指定可燃物として、
貯蔵取扱所の看板を貼ってあるのだ。



ま、燃えるものだから、
量が多ければ明示しとけよ、というやつだろう。



ちゃんと、チップ庫が備えてあった。


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バイオマス利用によって、地球環境に優しい、ってやつだ。



ただし、木材をチップに加工する際に使う電力とか
乾燥させるために使う熱源とか、
運搬してくる際に要する燃料だとか、
その辺で化石燃料を大量消費しているようだと
本末転倒になるので留意が必要だ。

バイオマスさえ使えばオールOK、ということにはならない。

そのあたりのエネルギー収支の検討は
とても大切だと思うのだ。



チップは油のように流れていかないから、
専用の方法で運搬することになる。



まずは、貯蔵庫底部からチップを回収して、
上方にリフトアップする。


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足場が組んであるのは、
結構トラブルが多いのかもしれない。

わからんけど。



上方からは、水平移動させる。


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このあたりでチップが詰まったりしそうな気もする。



チップ貯蔵庫から、チップボイラが据えてある機械室までは
架空で送っているようだ。


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小形のベルトコンベア的なものだろうか。

斜材で吊ってあるけれども、
エキスパンションジョイントやフレキシブルジョイントのような細工は
できなさそう。

ちょっとした地震動があると、
破損してしまいそうだが、
仕方ないのだろうか。



厳密には「危険物」という区分ではないのだけれど
燃料に使えるものはすべからく可燃物、危険物のような括りになろう。



油関係だと普段から使用されているし、
所轄消防でも扱い慣れているから話は早いけれど
あまり扱いの多くない木質チップとかペレットなどについては
計画の初期段階から念入りに打ち合わせしておいたほうが良いだろう。

そのあたりを曖昧にしておくと、
いざ計画が進んだ段階になってから「いや、待てよ? そもそも……」
なんていうことになりかねないから。



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(「危険物は油のみにあらず」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする