2021年12月21日

放置されているかのような

店舗の屋上駐車場なんかに、よく置かれているヤツ。

あれだ。あの、赤いボディのヤツだ。


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たまに車にぶつかられて破損していたり、
あちこちが錆びていたり、
「すごく邪魔な位置にある」と邪険にされる、アレだ。



「移動式」と書いてあるけれども
移動できないように固定してある、アレだ。
法律的な名称だから、多少変に思ってもそう名乗るしかない。



赤く塗られているのだけれど
年月とともに色褪せていって
そのうち錆色と区別がつかなくなる、アイツだ。



誰も、何も気にしない、
もう何十年も、誰も触りもしていないかのように思えるかもしれない。


ただの放置プレイでウン十年を
過ごしてきているように思えるかもしれない。



でもね、そんなネグレクトでもないんだ。


まがりなりにも、消防設備なのだ。
だから、ちゃんと定期的に点検されて、
報告されて、構われているんだ。



それなのに、錆を取るわけでも、塗り直すわけでも、
凹みを(機能上支障がなければ)直されるわけでもなく
生温い目? 冷たい目? を、たまに一瞥もらうだけの
存在になっている。



「法的にオマエが必要なんだから、存在を許してるんだよ」

「ホントは邪魔で邪魔で仕方ないんだけどな」

「オマエが居なくなると、オレや上司が怒られんだよ。消防から」

「キレイでいたいなんて、ゼイタク言うんじゃねぇよ。
 そんなカネあったら、他で使うよ」


そんな声が、どこかから聞こえてこないだろうか!?



足回りが、赭褐色の度合いを増してきている。


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誰か、錆落としをしてくれる者は居ないか?


耐熱強化ガラスの素敵な靴でも
誂えてくれる奇特な方はおられぬか?



居るわきゃないんだわな。
(「放置されているかのような」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする