結構流れ作業的に造られていく。
一つ一つの要素について、
いちいちゼロから考えていくなんていうことは
たいていしない。
よほど多額の設計料と、長い設計期間が与えられていない限り
いちいちいろいろ考えている暇もカネも無いのだ。
コスト的に合わないのだ。
だから結構、「気軽に」「何の気なしに」
いろんなことが決められ、取り付けられていくものなのだ。
さてここに、2色に塗り分けられた外装の建物がある。
左が白、右が茶。
換気用のフードは何色にするか。
たぶん、誰も特に何も考えない。
設計図には、書いていない。
現場で指示があるわけでもない。
いろんな現場を飛び回っているダクト屋さんが
手持ちの材料でつけたり
普段良く使っているタイプのものを選んだり
そんな感じかもしれない。
でもちょっと気を利かせて、
「せっかく白い外壁だから、白色のやつにしよう」
そう考えて注文してくれる場合も、あるかもしれない。
上の写真、最下部にあるものや、
窓より少し上のラインにある換気フードは
白色塗装品となっていることがわかる。
茶色の外壁のものまで白色フードだけれども
そこまで色を分けてあげる義理はない、
ということだったのかどうかは知る由もない。
でも、最上段のフードは、銀色の製品色のままじゃないか。
最上段は、換気用フードじゃあない。
小屋裏換気口としてのフードだ。
つまりは建築工事なのだ。
ダクト屋さんじゃなくて建築金物屋さんが
取り付けたのかしらん。
設備の職種で色に配慮をしてあって、
建築の職種で配慮してないなんて、
普段と逆かもしれない。
ぜぇ〜んぶ、勝手な想像だけれども。
そんな想像の数々が、楽しかったりするのだ。
いやぁ、せつびって、本当に面白いもんですね〜。
さよならっ。さよならっ。さよならっ。
(「ツートン外壁とフード」おわり)