2021年12月18日

これで済む場合もある

名ばかりの「ポンプ室」内に置いてあったもの。


冬タイヤとか除雪スコップとかその他もろもろ、
いろんな物品を置いてある倉庫にしか見えないところに
この赤いモノがちょこんと置いてあった。


21121801.JPG


じつはこの場所にはマンホールも隠れていて、
床下は消火水槽になっている。

常時水を溜めておいて、いざという時に
この赤いポンプで水を送って消火活動ができるようになっているのだ。



消火ポンプには見えないって?

パッと見、発電機じゃない、って?


その見立ては、そう外れちゃいない。

これはエンジンなんだから。



エンジンでポンプを回して
それで水を送るという消防ポンプ。

その名を「動力消防ポンプ」と称す。



ここは、屋内消火栓の設置を要する用途・規模の建物なのだ。
だから本来は、消火栓ポンプユニットを据えて、
建物各所に消火栓箱を設けて、
ポンプから消火栓まで配管で接続してやる必要があるのだ。


けれども、これには代替措置がある。


その一つが、これ。動力消防ポンプ。



消火水槽という水源を設ける必要があるのは
屋内消火栓と一緒だけれども、
消火ポンプを動かすための非常電源や
配管や消火栓が要らない。

水源と、この動力消防ポンプと、
汲み上げて放水に使用するホースと、
燃料があればそれで済むのだ。


コスト的には、こっちのほうがよほど安く済む。


無条件で代替できるわけじゃないし、
可否の判断は所轄消防の見解によるから、
すぐ飛びつくわけにはいかないけれども
一考の価値はあるはずだ。


これで済む場合もある。


ちょこっと頭の片隅に意識しておくと
ごくたまに役立つこともあるかもしれない。
(「これで済む場合もある」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする