地域それぞれの歴史の上で生み出されてきたものもあれば、
全国で繰り広げられる行事もある。
そして、外来の行事も多々存在している。
暦は、年中行事で回っている。
それらの中でも、特に浸透して、
完全に我が国に定着しているといえば
「クリスマス」であろうか。
12月に入ると、
いや、もう11月から、
最近であれば、ハロウィンのモノが取り去られた直後から
クリスマスっぽい装飾が、全国津々浦々、
至る所に溢れるようになる。
「おせち予約開始」「年末年始のご旅行は」なども
多少混ざってはいるけれども、
圧倒的にクリスマス商戦の勢いが強いのである。
いつも思うのだけれど、
季節外の時期には、
これらはどこにあるのだろう。
毎年、山から切って運んでくるの?
そして年末になったら、処分しちゃうの?
ものすごくたくさんの飾り付けの類も、そうだ。
SDGsってのが
至るところで叫ばれるようになっているのだけど、
毎年毎年新しいのを飾っては捨てるっていうのは
何をどう考えてもその趣旨にはそぐわないよね。
だからといって、
「年中行事装飾具庫」を確保して
季節でローテーションする、っていうことが
できないところも多いだろうなぁ。
大規模な施設ほど。
もうちょっと抑制的な飾りでも……とも思うのだけれど、
でもそもそも商業的目論見でもって取り入れられている行事ゆえ、
客を集めてなんぼ、耳目をひきつけてなんぼ、ということだから
エスカレートこそすれ、抑制的になんてなりようがないのだろうか。
二酸化炭素削減を声高に叫ぶ中で、少々過激に流れている人々は、
こういうのを、どう取り扱っているんだろう。
(「定着した年中行事」おわり)