2021年12月02日

側面の壁というものは

たいていの建物の、表通りに面していない部分、
側面にある壁は、いろんなモノのために使われている。


まず目につくのは、室外機である。

それらを並べて設置するのに、とても都合が良さそう。


21120201.JPG


でも、それだけじゃ済まない。



電力の盤、換気用のダクト、換気用のフード、
暖房機か給湯機用のFF給排気トップ、
冷媒管やドレン管が納まっている樹脂製のケース、
通信線か何かの導入口など
表にあると何か目立ってやだな、ってものが全部
こちらの面にまとめられている。



設計の段階では、
これらのモノをこのへんに並べることは
だいたい図示してあるのだけれども
立面上でどのように並べるか、
いろんな設備などの位置関係を詳細に決めることはあまりない。



施工する方が、それぞれの美学に基づいて
また各職種間の微妙な力関係だったり、
単に先に乗り込んだ方が優先みたいな感じだったりして
最終的にこういう配置に決めることも多い。



すごくイイ感じで並んでいれば、
「スゴい」ってなるし、

ごちゃごちゃした感じになっちゃってたら
それはそれで「せつび」っぽくって良いし、

いかにも無理矢理つけました感が溢れていると
「やっちゃったな」と
ごく一部のギョーカイ人からは
ちょっと茶々が入ったりすることもあろう。



それぞれが、唯一無二の仕事なのだ。

たとい、人類の大多数が
ほとんど関心も示さず、
その存在にも全く気づかないとしても、だ。
(「側面の壁というものは」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする