当然、ご存知の筈である。
新年の季語である。
そして「せつび」にも、
時々出てくる語でもある。
普通は機械室や電気室など
一般の方々の目に触れない箇所で良く見られる。
もしくは天井内に設けてあるから隠れていてわからない。
見えるのは天井面に取り付けられたアネモだけだったりする。
でもたま〜に、顕になっているのを
見かけることも無いではない。
おお、あった!
ドライエリアから伸びているダクトの先端部分が
「羽子板」なのである。
側面から見たんじゃ、よくわからないって?
それじゃ、正面から。
ダクトの先端部が少し広げてあるので
羽子板状の形状をしている。
だから、こう呼ばれる。
ダクトを広げた部分に
制気口が取り付けられている。
果たして給気か、排気か、
見ただけではわかりようがない。
制気口にはルーバーがついているため
ただの穴よりも開口率が下がっている。
必要な面積を確保しようとすると、
ダクトサイズよりも大きな制気口が必要となり、
仕方なくダクトを広げてそれを取り付けるのである。
んじゃ、ダクトサイズはそのままで
縦長の制気口をつければいいんじゃ?
それも、その通り。
そうしても良いし、羽子板にしても構わない。
実際に、どっちも目にする。
ただし、どちらも普段あまり一般の視線に留まらない場所に
設けられていることが多いのは冒頭の通り。
見つけられたら、ラッキーなのだ。
でも、そういう意識を持って常に観察していないと
気づけないかもしれない。
だって、こうやって外壁と同じ色に塗られていて
露出ではあるんだけれども、なるべく息を潜ませて
目立たないように目立たないように存在しているのだから。
(「羽子板と呼ばれる」おわり)