2021年11月03日

便座の色を意識するかしないか

昔の衛生陶器には、
いろんな色があった。

カタログにもいろんな色のバリエーションが載っていて
なかなかカラフルであったものであるが、
最近はめっきり色数が減った。


TOTO株式会社の2021年カタログ P.17には

#NW1 ホワイト
#SC1 パステルアイボリー

この2色が標準色としてあるのみで、

#SR2 パステルピンク
#NG2 ホワイトグレー

の2色が納期約2週間の受注生産品となっている。


よほどの大型物件で大量注文があれば
特注対応をしてもらえるのかどうか。

生憎該当するような案件に関わったことがないので
知る由もない。


古い飲食テナントビルに入る店のトイレなんかに
昔のいろんな色の便器が据えられているのを見ることもあるが
徐々にその姿を減らしているのであろう。



ロータンク式の洋式トイレは
便器・タンク・便座の組み合わせになっているのだけれど
改修やら取り替えやらの都合で
色が揃わないこともある。

洗浄便座など、陶器メーカー以外でも造っているし。



そんな便器セットを見かけると、
やはり撮っておきたくなるのである。


21110301.JPG



白い便器・白いタンクに、クリーム色と表現したらよいのか、
そういう便座が載っている。


元々普通便座で、後から温水洗浄便座に取り替えた、
そんな感じだろうか。



21110302.JPG


照明がいまいち明るくないので違いがわかりづらいかもしれないが
こっちの便座はピンク系だ。

洗浄機能の無い、暖房便座である。


これも、普通便座からの置き換えか。



これらのように、便器と便座、
ごくたまに便器とタンクとの色が違ったりするのを見ると
嬉しかったりする。


止むを止まれぬ事情により
心苦しいながらも仕方なく
心ならずもそうせざるを得なかった苦渋の決断に対して

「嬉しい」

なんて言ったら、怒られるかもしれない。



でも、むしろ心を軽くしていただきたいものだ。

「不本意ながら」と思っていたことが
実はある人物にとっては希少価値を感じるものである
可能性もあるのだと。



切手とかコインなどの収集家にとっては、
何かしらの「エラー」が出来てしまったものこそ
価値あるものだったりするのだ。


ペットの動物でも、
特殊な模様や毛並みを有する個体のほうが
重宝されたりするものなのだ。



そんな風に捉えることができたら、
物事結構気楽に取り組めるのではないだろうか?



だからと言って、
エラーに満ちた設備設計図は
誰にとっても希少価値などではない
ただの「クズ」と言われてしまうので
そっちのお仕事はちゃんとやらないとならないのだ。

(っていう、自戒なのだ)
(「便座の色を意識するかしないか」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする