2021年10月29日

向かい合う壁に

建物と建物との間には、
いろんな設備類がついていることが多い。


正面に据えてしまうと目立ってしまうから
側面とか裏面に置くようになるのも
仕方がないのである。



とある、住宅とちょっと大きめの建物とが隣接している場所で
壁を眺めてみた。


ほんの通りがかりだ。



21102901.JPG



住宅の脇には、
屋根付きの灯油タンクがついている。


隣の施設の壁面には、
換気用のフードやらエアコンの室外機やら
所狭しと並んでいるのである。



壁面の室外機は、
冬期の雪対策として
防雪フード付きになっている。

ということは、冷暖房どちらも使うタイプなのだ。


近年、外気低温時の暖房性能が格段に向上したため、
寒冷地であっても冷暖房をエアコンでまかなう例が
激増している。


夏期の暑さが尋常ではなくなってきているから
冷房はもはや必須であって
暖房性能が高まったのであれば、
更に別に温水暖房や灯油ストーブを追加しなくても
現代の高気密高断熱建築物であれば
全く問題無くなっているのである。



住宅側の壁を、もちょっと見てみよう。


21102902.JPG


それほど新しい造りではなさそうで、
だとするとそれほど高い断熱性能を有していないはずで
となるとエアコンだけで冷暖房を賄うには厳しかろう。


で、灯油を燃料とした暖房を行っているのだろう。



屋根からの落雪に備えて、
灯油タンクには屋根が取り付けられている。


雪庇がタンクに直撃すると
上部の通気管やレベルゲージが壊れるかもしれないし、
給油口が凍りついて開かなくなるかもしれない。


タンクメーカーでも、こういうオプション品を
売っているのである。



灯油タンクから取り出された灯油管にはカバーがついていて
細い被覆銅管をちょん切って灯油を失敬しようなどという
不届き者を妨害するようになっている。

こうしなきゃならない、被害の実例があるのだとしたら
なんとも残念なことである。



住宅の屋根は無落雪の造りのようだ。

外壁にくっついた縦長の出っ張りには
雨水管が納められているのだろうか。

屋内に通すとその分家が狭くなるから
見た目を気にしない側面ならば
これも良かろう。



そこかしこ、あらゆる建物には、
「せつび」がついていて
このように目に見える状態のものも少なくない。


どこを歩いていても、
まず退屈する心配は無いのである。
(「向かい合う壁に」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする