それだけじゃ、厳冬期には寒かったんだろうか。
灯油焚きのFF暖房機が後付けされている建物があった。
まずは、灯油タンク。
いわゆる「ホームタンク」と呼ばれる、既製品だ。
思い切り窓の外に置かれているが、
もし新築計画であったなら、
「開口部から1m以上離して設置すること」なんていう指導が
消防方面から出てきていたのではあるまいか。
設備改修では「消防同意」なんていうものがないから
そのあたりのチェックが入ることはない。
(だから「コレで良い」というわけではないのだが)
タンクから出る灯油管(被覆銅管)は、
コイル巻きをしてから外壁に留め付けられている。
このコイル巻き部分で、たとえば地震時の揺れや変位を
吸収できるのである。
タンクの足元も見てみよう。
サイコロの上に乗せてあるだけ?
それとも、下部躯体と一体になった基礎?
どちらかによって、堅牢性に天地の差がありそう。
一応、躯体基礎に金物で固定してあるから
簡単にバッタンと倒れてしまうことは防げそうだ。
被覆銅管は、外壁沿いに露出で配管されている。
屋内を通すよりもずっと施工しやすいことは確かだ。
外壁貫通部は、他の部材を流用したカバーを設けて
雨水の浸入を防いであるようだ。
すぐ脇に給排気トップがついているから
ほんとにこのすぐ裏(室内側)に
暖房機が置かれているのだろう。
外観とか、凍結とか、接触破損とか、
そいういう支障が無いのであれば
こういう配管方法も排除されないのではなかろうか。
ポンピドゥ・センター や
浜松科学館 みたいな「敢えて見せる」ことを狙わないにしても。
(「あとから灯油管を追加しましたよっと」おわり)