少し、メニューが多めの。
ロータンク式の洋風便器なんだけれど、
洗浄便座にとどまらず、
壁掛け半埋込の手洗器がついているし、
手すり、背もたれなんかも揃っている。
緊急呼び出しボタンと引き紐まで備えられている、
そういうトイレ。
今日は、手洗器がちょっと気になった。
INAXマークのやつ。ちょっと古いタイプだ。
今どき、こういうボトルがあるから
水石鹸入れなんかが無いところも増えた。
給水は、自動水栓になっている。
コロナ禍以降、自動水栓は引っ張りだこで
TOTOもLIXILも納期がかかるらしい。
でもここについているのは、結構古いタイプだ。
自動水栓の作動部を見てみる。
水栓エルボのような部材?
あんまり見たことないや。
まだ部品残ってるのかなぁ。
手洗器の吐水部。
イマドキのものにくらべると、
ごっつい感じ?
メーカーさんが、日々、年々、
改良に改良を重ねて今があるんだなぁと思うのだ。
そしてこれからも、更に重ねていくんだろう。
「ものづくり」の世界だ。
機器類も、材料も、工法も、
どんどん変化していく。
法律も、世間の意識も、社会情勢も、
やはり変化していく。
なかなか、20年先のことなんて、
見据えられないよね。
ほんの3年前だって、
コロナ禍によって世界がこんなことになってるなんて
ほとんどの人は想像だに出来なかったはずなのだ。
ほんの11年前、東北であのような震災や原発事故が起こるとは
やはり考えもしなかった。
明日のことも、やはりわからない。
どんな事件、事故、天災が起こるのか、
病気が発覚するのか、
経済状況に驚愕するのか。
そういう意味では、
責任ある立場の人たちは、大変だ。
首長しかり、政権しかり、企業経営者しかり。
いやー、みんなすごいなぁ。
ほそぼそと設備業界の片隅に棲息していると、
雲の上の方々のご苦労なんて
わかりようがないのだけれども。
古いタイプの手洗器を見て、
こんな語りをしてしまうなんて、
何とも困ったもので。
(「手洗器の観察」おわり)