2021年10月31日

壁面に埋め込まれている熱源機

とある、駐車場にて。



壁面部分に、何かが埋め込まれている?



21103101.JPG



上方に、給排気トップと思われるものが2つ。

その少し下と、最下部に通気口らしきベントキャップが計4個。
(1つは、ひしゃげている)

そして何か、電線管らしきものが、左上方から伸びてきている。



これは、何だろう?



たぶん、この駐車場部分用に設けられた
ロードヒーティングの熱源機が2台、
この壁面に埋め込まれているのだろう。



給排気トップが出ているということは
電気式ではなくて燃焼式なのだ。


灯油なのかガスなのかは、ここだけじゃわからない。


どこかから引っぱってこられているのだろうけれど
表に見えていないから、わからない。



あの扉を開いて中を見たら
わかるんだろうな。



でも、たまたまここに来ただけだから、
わからんよ。



雪を解かしてしまうのが前提だから、
建具下端が地面ギリギリであっても問題ないのだろう。
(「壁面に埋め込まれている熱源機」おわり)
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2021年10月30日

配管改修をした後の洗面器

あるところのトイレに寄ったら
配管改修をした後と思われる洗面器が並んでいた。



その改修自体が、結構前のことだったのだろう、
すでに「故障中」となっている。


21103001.JPG


何が故障しているんだろう?

カランがダメになった?

排水が詰まった?

少なくとも止水栓は機能しているようだ。



水石鹸入れと、混合水栓のスパウト部が取り外されていて
こういう状態を目にすることは珍しいだろう。



給水管も給湯管も排水管も、
一斉にやり替えたのだろう。


元々ライニング内に配管されていたものを
ライニングごと壊してやるのではなくて
配管のみ露出で通してつなげましたという状態。



こうなると、ちょっとしゃがんで下から見てみるしかなくなる。


21103002.JPG


なかなか、うまい具合につなげたものである。



Sトラップには、この長さのものが部品としてあったものか
下部を切断して使ったものか、
よくわからない。



配管保温の外装材が綿布巻きになっているから
結構昔の施工によるものだ。

保温材を巻いて、針金で留めて、
綿布を巻いて、目止めを塗って、
中塗りと仕上げ塗りをして……。

すごく、すごく手間のかかる仕上げなのだ。

よくこんな事してたなぁ。


最近の仕様だと、カバーをかけておしまいだ。


21103003.JPG


支持金物もボルト・ナットも、全部クリーム色に塗ってあって
執念を感じるくらいだ。



タイルも、目地も、
だいぶ劣化してきている。


打診棒を当てたら、
かなり浮いているヤツが多いんじゃないかな。



遠からず、トイレの全面リニューアルでも行われるんじゃないかな。
(「配管改修をした後の洗面器」おわり)
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2021年10月29日

向かい合う壁に

建物と建物との間には、
いろんな設備類がついていることが多い。


正面に据えてしまうと目立ってしまうから
側面とか裏面に置くようになるのも
仕方がないのである。



とある、住宅とちょっと大きめの建物とが隣接している場所で
壁を眺めてみた。


ほんの通りがかりだ。



21102901.JPG



住宅の脇には、
屋根付きの灯油タンクがついている。


隣の施設の壁面には、
換気用のフードやらエアコンの室外機やら
所狭しと並んでいるのである。



壁面の室外機は、
冬期の雪対策として
防雪フード付きになっている。

ということは、冷暖房どちらも使うタイプなのだ。


近年、外気低温時の暖房性能が格段に向上したため、
寒冷地であっても冷暖房をエアコンでまかなう例が
激増している。


夏期の暑さが尋常ではなくなってきているから
冷房はもはや必須であって
暖房性能が高まったのであれば、
更に別に温水暖房や灯油ストーブを追加しなくても
現代の高気密高断熱建築物であれば
全く問題無くなっているのである。



住宅側の壁を、もちょっと見てみよう。


21102902.JPG


それほど新しい造りではなさそうで、
だとするとそれほど高い断熱性能を有していないはずで
となるとエアコンだけで冷暖房を賄うには厳しかろう。


で、灯油を燃料とした暖房を行っているのだろう。



屋根からの落雪に備えて、
灯油タンクには屋根が取り付けられている。


雪庇がタンクに直撃すると
上部の通気管やレベルゲージが壊れるかもしれないし、
給油口が凍りついて開かなくなるかもしれない。


タンクメーカーでも、こういうオプション品を
売っているのである。



灯油タンクから取り出された灯油管にはカバーがついていて
細い被覆銅管をちょん切って灯油を失敬しようなどという
不届き者を妨害するようになっている。

こうしなきゃならない、被害の実例があるのだとしたら
なんとも残念なことである。



住宅の屋根は無落雪の造りのようだ。

外壁にくっついた縦長の出っ張りには
雨水管が納められているのだろうか。

屋内に通すとその分家が狭くなるから
見た目を気にしない側面ならば
これも良かろう。



そこかしこ、あらゆる建物には、
「せつび」がついていて
このように目に見える状態のものも少なくない。


どこを歩いていても、
まず退屈する心配は無いのである。
(「向かい合う壁に」おわり)
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2021年10月28日

掃除されていない制気口

とある天井面についていた吸込口。


21102801.JPG


既存図が無いから、サイズを測ってみたのだけれど。


ずいぶんホコリがついたルーバーである。



うまくピントが合っていなかったけど
雰囲気はわかっていただけるだろうか。


21102802.JPG


何年分のホコリなのかな。



半年くらい毎に掃除してほしいものだけれど
なにぶん人件費がかかるから……ね。


ってことで放置され続けてしまうのである。



気になるって言うんだったら、
お前がやれよ。


そですね。そう言われますよね。


でも装備がないし……。

コレ、設計調査だしぃ……。

ワタクシもまた、見るだけ見て
何らの改善策にも着手しないのである。



かくして、これからも放置され続けるのである。
(「掃除されていない制気口」おわり)
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2021年10月27日

タコ足ダクト

天井内、ボックスからフレキダクトが伸びていて
壁の向こうにつながっている。


21102701.JPG


排水管や上方の給水管、電線管などと位置の取り合いをした結果
こんな避け方になったのかもしれない。


も少し奥をみると
このボックスから出ているフレキダクトは1本ではきかない。


21102702.JPG


貫通孔のサイズの制約などから
あまり太いダクトを通すことができないから
丸ダクトを何本も通さざるを得なくなったのだろうか。


21102703.JPG


制気口につながるダクトも
なぜか2本に分けられていた。



このボックス、タコ足のようにダクトがたくさん生えているのだ。

分岐用のチャンバーなのだ。



キレイに割りを入れた矩形ダクトは作りが美しいのだけれど
イザとなったらこうやって無理くり分岐してしまう手もある。


ダクト抵抗的には、あんまり条件が良いとは思われないけれど。
(「タコ足ダクト」おわり)
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2021年10月26日

ガンバって取り付けた感

特にコレといった特徴もないトイレなのだが。


21102601.JPG


鋳鉄製五細柱の蒸気放熱器がついているから、
これはこれで特徴的なのかもしれないが、
窓上に換気扇がついていた。



近寄ってみる。



21102602.JPG



壁タイルが欠けてるね。


木枠がちょっとはみ出してる?



どうやら後付の換気扇のようで
横から見ると結構苦労して?
ガンバって?
取り付けた感がスゴくするのだ。


21102603.JPG


またいつか、トイレ内を全面改修する日が来たら、
この辺もキレイにまとめるのかもしれないけれど
冒頭の写真の状態ならこれで十分かな。


もともと自然通気だけだったトイレに
換気扇がついてしっかり排気できるようになったのだから
それで十分だったのだろう。


あんまり見た目に気を遣わなければ
結構いろいろできるものだ。

費用も少なくて済むし。
(「ガンバって取り付けた感」おわり)
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2021年10月25日

天井下地までついたところ

天井内の設備工事は
追い立てられるように進んでいく。



インサートやアンカーで機器やダクトや配管を吊って
それらを適切につないでいき、
しかるべきところに保温材を巻いたりして
場合によっては塗装も施したりして、

機器には電源も必要だし、
制御線も来ていたりして。



配管屋さん、ダクト屋さん、保温屋さん、電気屋さんその他
さまざまな専門職種の方々が入れ代わり立ち代わりそれぞれの仕事をこなした後に
天井下地が組まれる。


組まれてしまうと、天井内の作業はもうあんまり出来なくなってくる。


軽鉄屋さんが来る予定の日までに、
設備系のみんなは、何とかしなくちゃならないのだ。


21102501.JPG


一通り、必要なものは取り付けられたよね?

ちゃんとつながったよね?



軽量鉄骨天井下地がついたあとで、
埋込照明器具や吹出口吸込口などの開口を
改めて開けていく。


それまでは、ボックスとネックダクトは
ちょっと上のほうに寄せて避難しておく。


21102502.JPG


これが最終的には、スッキリとした天井面になるのである。



出来上がってしまえば、
ただ平らな天井の所々に制気口などがついているだけの
何の変哲もない天井面に見えるのだけれども
そうなるまでが結構苦労のしどころなのだ。
(「天井下地までついたところ」おわり)
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2021年10月24日

壁際のFCU

事務所建築の壁際に
ペリメーターカウンター(略してペリカウンター)があって、
その中に床置隠蔽形のファンコイルユニット(略してFCU)が納まっていた。


21102401.JPG


カウンター手前のパネルは、
たいていケンドン式になっていて比較的容易に外せるんだけれど
たまにやたら幅のあるパネルになっていて
外せることは外せるんだけど、
ひとたび外してしまうと、
その撓みによって簡単には元に戻せなくなるやつがある。

そういうのは勘弁してほしい。

適宜小割にしてほしい。

上の画像くらいのサイズが限界、とワタクシは主張したい。



それはともかく。

このペリカウンターは
たいてい物置として利用され、
さまざまな物品や書類や仕事の道具や私物などが
ここぞとばかりに載せられていることが多いものだ。



さて、密かに鎮座していたファンコイルは
だいぶ年季モノの東芝製であった。


21102402.JPG


暗いし、近いし、だいぶくたびれたコンデジでは
なかなかピントがうまく合わない。

オートフォーカスが適切に効かないのだ。



1992年製というから、もうすぐ30年選手だ。

人間ならまだまだこれからであるが
機器類はもう年貢の納め時と言っても良い経年である。



カウンターは窓下にずっとあるのだけれど
放熱器(FCU)は所々に点在していて
その間に冷温水配管などが通っている。


21102403.JPG


ファンが内蔵されているから
電源も必要とされていて、
しっかり供給もされている。



床下のどこかから、配管が生えてきている。


21102404.JPG

カウンターの端からのこともあれば、
中央から両側に分岐供給されていることもある。


カウンターの上には、相変わらずいろんなモノが載っている。


辛うじて、吹出口は確保されているようだ。



21102405.JPG


コイルユニットだから、
コイルもちゃんと見える。


奥行きをあまり取らなくて済むように
コイルは斜めにセットされている。

FCU本体の下から空気を取り入れ、
コイル内の冷温水により冷却or加熱されて
本体上部のダクトを経て、
カウンター上面に設けられた吹出口から
冷風or温風が吹き出される。

古くからある、オーソドックスな方式だ。



でも、最近はパッケージエアコンが幅をきかせている。

だって、簡易だもん。冷温水系に比べると。

製品性能がどんどん向上していることもあろう。



時代とともに、せつびも変わっていくのである。
(「壁際のFCU」おわり)
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2021年10月23日

防火水槽が……

敷地面積や建物規模などの要件により
防火水槽を設ける必要があったりする。


なるべく土地利用の邪魔にならない位置に計画するのだけれど。



さて、どこにあるかな。

図面上、コッチの面にあるはず。



あ、あった、あった。


21102301.JPG


建物脇のキュービクルの手前に
取水口と通気口と看板が立ってる。


けど、なんか変。



21102302.JPG


だって、マンホールが傾いてない?

これって水平についているべきもののはずなんだけど。



マンホール下部の水槽本体ごと、傾いてない?



21102303.JPG



どう見たって傾いている。


取水口と通気口はまっすぐなんだけれども、
どこかで配管が破断してやしまいか?

それとも、ひん曲がってる?

マンホール接続部だけが傾いた?



そんなに地盤が軟弱なのかしらん?



どうも、冬期除雪の際に
重機でガガガって引っ掛けちゃったみたい。


あら、大変。



機能上大丈夫であれば
傾いていたって構わないんだろうけど。
(「防火水槽が……」おわり)
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2021年10月22日

雨漏りか結露か

角型アネモの周囲が、キタナイ。


21102201.JPG


雨漏りによる染みだろうか?

それともダクト保温(保冷)の不十分による
結露水の滴下によるものだろうか?


天井の中を覗いてみないとわからないかな。


覗いてみてもわからないことも少なくないけれど。

覗いてみて、
ダクト保温材を少し剥がして中を確認してみて、
周囲のスプリンクラ配管などの漏水も無いかどうか見てみて、
近くに外壁があればその内側の結露や
外壁亀裂からの雨水浸入を疑ってみたりして、
それでもわからん時はわからん。



「設備のせいだ」

「いやいや、建築のせいだ」



無用な責任の押し付け合いは
あまり良い結果にならないような気がする。
(「雨漏りか結露か」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月21日

人が降りられる排水桝

既設の桝を調べる必要があることもある。


21102101.JPG


排水をつなぐ必要があるとか、

流れが悪いことの原因究明だとか。



最近は塩ビ製の桝がかなり多いけれども
既設の桝にはコンクリート桝もたくさんある。



深いものになると、ある程度の大きさを確保して
メンテナンスできるようにしてある。


21102102.JPG


タラップが取り付けてあって、
人が降りていくことができるようになっている。

これが無いと、中で何かするのはとても大変な作業になる。



あんまり大きな鉄蓋だと重たくて開けるのも大変だから
蓋口径は600mm、内部の桝は900mm、というふうに
なっているものも多い。

「人孔桝」などと呼ばれることもある。



最近の塩ビ桝だと、口径は150mmとか200mmとかだから
絶対に人は入っていけない。

かわりに棒付きの鏡とか、
内視鏡的なカメラとか
そういうもので内部を確認できれば良し、
という発想になっている。

建築では。



公共下水道では、
特に流量が多く太い系統になれば、
やはり人が入っていくことができるのが理想だ。


もっとも、管内探査ロボットなど
いろいろなものが出てきているから
人が入るなんていう「原始的なこと」は
どんどん減っていくのかもしれない。
(「人が降りられる排水桝」おわり)
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2021年10月20日

トイレに暖房

冬、寒々としたトイレは
居心地の良いものではない。


寒い地域になると、
公衆トイレにも暖房がついていることが多い。


21102001.JPG


温水パネルヒーターと同じような形だけれど
電気ヒーターだ。


窓下など、一番冷えやすいところをケアしている放熱器だ。



主目的は、暖房というよりも凍結防止。

トイレには給水管とか排水トラップとか
水が溜まっている部分が多いのだから
厳寒期に無暖房だと凍ってしまう。

それを防止するために設けざるを得ないのだ。

その目的であれば、
設定温度は5℃とか10℃とか、
そんなものである。

利用者にとっては暖かくもなんともない……
ということもなくて、
屋外が−20℃なら、ものすごく暖かく感じるはずだ。

メガネも一瞬で曇る。


でも、もう少し暖かくありたいと思うなら
+15℃くらいにはしたほうが良かろう。

となると、窓下放熱器だけでは力不足である。



この場合、たとえば入り口ドア近くにも放熱器を設けて、
そちらからの外気負荷に対抗したりする。


21102002.JPG


これも見た目は完全に温水パネルヒーターだけれども
やはり電気ヒーターのようだ。

コンセントがついてるから。



ただ、比較的湿気の多いトイレ。

徐々に錆びてくる。

たまーに、塗装でもしてやるといいんだけれど。

せめて、3年に1回くらい、
面倒を見てあげたらいいんだけどね。

でも大抵は放置されているのだ。

朽ちてダメになるまで。
(「トイレに暖房」おわり)
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2021年10月19日

寒冷地の水道管は深いのだ

地面に、鉄蓋がある。

長方形のやつ(角は面取りされてるけど)。


21101901.JPG


ご丁寧に「水道メータ」と鋳出してあるから
それであることが誰にでもわかる。


「メータ」「コンピュータ」「センサ」など
カタカナ後の最後に「ー」を付けない表記は
JIS Z8301:2011 に基づくものだから、
本来これが正しいとされている。

ま、日常生活では意識されないけれど。



蓋を開けてみる。


21101902.JPG


中には更に蓋がある。

断熱材の板である。



これを更に開けると


21101903.JPG


水道管とメータが出てくる。

ずいぶん深い位置にあるから、
目盛りを読み取るには
視力が良くなくてはならないだろう。



東京都心だとこんなに深い位置にメータがあるなんて
あり得ないのだけれども
寒い地域ではこのくらい深く埋めておかないと
冬になったら凍ってしまう。



建物の基礎などの「凍結深度」とは別に
各水道事業者などによる「凍結深度」によって
最低限の土被りが決められている。

建築のそれとは異なる(水道のほうが深い)ので
寒冷地における設計・施工時には注意が必要だ。


深く掘らなくてはならないから、
土工事も費用が嵩む。

積雪寒冷地では、断熱も含めて工事費が割高になってしまうのは
仕方ないのだ。

人件費はちょっと安いのかもしれないけれど。
(「寒冷地の水道管は深いのだ」おわり)
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2021年10月18日

こういうデザイン?

職業病だと思うんだけれども、
つい、上を見てしまう。


天井面に何がついているのか、
設備関係のモノがどんな配置になっているのか
ほとんど無意識に見てしまう。



そしてその経緯については
ほとんど記憶にも残っていないのだけれど
たま〜に印象に残ることもあるのだ。



21101801.JPG



たとえば、こんなふうになっていると、ね。



これは、こういうデザインにしたもの?

敢えて狙った角度?

天井開口自体、ナナメだった?



それともいい加減に取り付けただけ?



機能上何の問題もないから
完成検査でも特に指摘は無かった?


気になりだすと、夜も眠れない……なんてことはない。


提出締め切りさえ来ていなければ、
ぐっすり眠れるのだ。
(「こういうデザイン?」おわり)
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2021年10月17日

洋式便器化したのだ

トイレブースの中に、
便器が斜めに取り付けられている。


そして、給水管とフラッシュバルブが
特徴的なつながりになっている。


21101701.JPG


元々和風便器ブースだったところを
なんとか洋式化しようと
苦心した跡なのであろうか。



既設の和風便器の向きによって
給水管取り出し位置が逆パターンになっているところもあった。


21101702.JPG


給水管を床から350mmほど立ち上げてから横引きしているのには
何か深い理由があるのだろうか。


もうちょっと床ころがしに近い低い位置で横引きすると、
踏む人が出てくるからだろうか。


それとも、保温材の施工しやすさを考慮したものだろうか。


もしくは、設置可能なフラッシュバルブの寸法に合わせてみたのか。



新築のトイレではたいそうキレイに納まっているものだけれども
部分改修されたトイレではさまざまな工夫が、
あるいは苦心が満ちていて
味があるものだ。



そんなに気にすることはないのだ。



誰も気付きゃしないのだ。



一瞬違和感を持ったとしても、
そのうち慣れてしまうものなのだ。



なんていう言い訳も、できなくもないのだ。



壁給水パターンもあった。


21101703.JPG


便器の前出の少ないコンパクトなものならば
斜めに付けなくてもなんとか納まった感じ?



改修トイレは、見どころ満載なのだ。
(「洋式便器化したのだ」おわり)
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2021年10月16日

トランスだらけの柱上

ちょっとした駅前とか表通りとか、
無電柱化が進められているところがある。


一方で、フツーの住宅地などでは
コストがかかるから地中化なんてせずに
電柱を立てまくっていたりする。



需要先がそれなりにあると、
電柱の本数も増すし、そこに乗っかるトランスも多くなる。


21101601.JPG


引き込み柱として敷地内に立てられたものだろうか。



一般の人々にとっては
電柱なんぞ景色に溶け込んでしまっていて
ほぼ意識されないものなんだろう。


けど、気になりだすと「こんなにあるんか!」と
驚かれることもあるかもしれない。



ただ、地中化にはコストがかかる。

架空配線した場合の10倍かかる、とも言われる。



かけられる費用が限られているのであれば
仕方のない面もあるのだ。



たまにトランスだらけの場所があったとしても、
おおらかに受け止める、
見なかったことにする、というのも
必要かもしれないな。
(「トランスだらけの柱上」おわり)
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2021年10月15日

プレハブから生えてる古生物

プレハブから、生えていた。


ヤツが。


なぜ?


一体、これ何?



何の脈絡もなく、そこにあったのである。


21101501.JPG


脇の道を通過中、視界をよぎったモノ。


目を疑ったよね。



ちょっと、奥まで失礼して。


21101502.JPG


誰が、何のために、どうやって、造ったのだろう?



思い切って、口の中も覗いてみよう。


21101503.JPG


鋭い牙の奥に、喉の向こうに、
ランプがついてる!?


夜には光るのかしらん。



そして、脇にひっそりと佇む、
謎の銅像っぽいもの。


21101504.JPG



なんか、びっくり。
(「プレハブから生えてる古生物」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月14日

水平区画の処理が無いではないか

仕事柄、トイレの改修工事に関わることも少なくない。



改修するからには、改修前の状況(現況)を理解する必要があって。

図面だけじゃ到底わからないから(そもそも正確じゃないのがフツーだ)
現地を実際に見ることになる。


ま、設計の元請けさん(意匠屋さん)によっては
「現地調査費用が惜しいから、既存図を前提に描いて!」
っていうリクエストもあるけれど。

ま、それはそれでコッチには責任は無いからね、と
念を押しておくだけのことだ。



で、実際に見ると、まあ、いろいろあるもんだ。



とある便所の、天井内を見る。

各階同じ場所に便所があるから、
天井内には上の階の便所用の配管が通っている。

ややこしいのは、この階の便所用の換気ダクトも通っているところかな。



21101401.JPG



すると、むむむ?


これ、ダメだよねぇ?



上の階の和風便器の陶器が、
そのまま見えているのがわかるだろうか。


21101402.JPG


ここ。



下の階で火事が起こると、
この陶器が割れて、火炎が上階に伝わってしまう。

だから、コンクリートスラブを和風便器が貫通している場合には
耐火被覆を設けるなど何らかの防火区画処理を設けなければならないのだ。

そういう決まりになっているのだ。


決まりはそうなっているのに、
現場はそうなっていないのだ。


もっと言うなら、図面にも「耐火カバー共」って書いてあったりするのに
現地では、「無い」。


工事監理、何やってんねんっ!



なんて。


意匠屋さんが、そこまで監理してることは珍しいんじゃないかな。
昔になるほど。



他の部分は……


21101403.JPG


当然、無い。やってない。

やるなら全部やってるはず。
やってないなら、たぶん全部やってないんだ。



おお、もっとスゴいとこあった。


21101404.JPG


穴埋めさえ、してないよ。



ただの開口になってる。

コンクリで便器を支えられないからって
アングルに乗っけてあるよ。


防火区画って、かなり昔からの決まりだよね?
既存不適格なんかじゃないよね?



こんなのが、ゴロゴロ発見される。



だから、現地調査は面白いのだ。



ま、面白がってるだけじゃだめだから、

「ここんところ、耐火被覆しときましょ?」

って、提案は、する。


説明も、する。


ワタクシの責任は、ここまでだ。



カネもかかる話。

あとは、建物の所有者もしくは使用者が
適宜判断すればよろし。



いろんな古い建物に調査に入ると、
ほんと、いろいろあって面白い。

面白がってちゃダメっていうんだったら
「興味深い」とでも言っておこうか。



「日本の技術はスゴい!」

「ものづくりニッポン!」

「諸外国とはレベチだぞっ!」



ま、そういうご感想もあろう。

けど、それが社会のあらゆる部分にまで
隅々まで行き届いているかというと、
決してそういうわけでもないんだな。



百聞は一見に如かず、だ。



ぜひ、機会があればいろいろ
「隠れたところ」を見てみよう。

ほとんど隠れている「せつび」なんて、
格好の材料じゃないか。



もちろん、施工の確実さに、美しさに息を呑む現場もあるのだ。


そういうものにお目にかかると、
ホント眼福なのである。


美人もいいかもしれないけれど、
美せつびも、いいよ!
(「水平区画の処理が無いではないか」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月13日

鋳鉄管と鉛管と

見た目、格好良いと思うんだ、
鋳鉄管って。


なんか、メカメカしてるじゃん?


21101301.JPG


どう? この赤っぽいやつ。



これに比べると、後方に移っている鼠色の配管は
あんまりメカっぽくない。

配管用炭素鋼鋼管(白)だ。

炭素鋼鋼管に亜鉛メッキを施してあるやつだ。



継手の前後が赤いのは、錆止め塗料だ。

錆止めにもいろんな色のやつがあるけれど
赤っぽいと、鋳鉄管とうまくマッチする。


なんて、誰もそんなことは気にしちゃいない。



鋼管の末端につけられている砲金製プラグが青緑色なのは
銅が酸化してしまったからだ。

ふっるい十円玉でこんな色になったやつを見たことがあるだろうか。



鋳鉄管に他の管種のものがつながっていることもある。


21101302.JPG


ジュート巻きの給水管(たぶん)でちょっと隠れてしまっているけれども
鋳鉄管から通気管が取り出されていて、
通気は白管(配管用炭素鋼鋼管(白)を単にこう呼ぶ)だし、
掃除口接続の管もそのようだ。



もちょっと下から見てみる。


21101303.JPG


おお、これならつながりがよくわかる。


掃除口と通気管の他に、斜めにつながっている管が何本もある。

これは鉛管である。


なんとなく、ビミョーに曲がっている感じがするのがわかるだろうか。



鉛は柔らかいので、中に砂を詰めて木槌で叩いて
目的の曲率に成形するんだとか。



もう、イマドキの配管屋さんで鉛管の施工をやる人なんて
居ないんじゃないだろうか。
かなりのご年配の方を除くと。



さあ、各管種の配管の乱舞を見たまえ!


21101304.JPG


美しいであろう?



ピット内の排水管は通常、保温材を巻かない。

多少結露しても、まあ、ピット内だから下階に迷惑はかけない。

それに、給水管や冷水管ほど結露するものでもない。

下階があると、ポタッ、ポタッとちょっと滴下するだけでも
天井板にシミが出来てしまったりするから、
排水管でも保温するのだけれど。


ピット内の保温の外装材は、
得てしてカビやすいものだ。


21101305.JPG


呼吸に注意しないと妙な肺の病気になっても困るだろう。


各配管が、しかるべきつながりを正しく形成されて初めて、
設備は機能するのである。


排水にせよ、給水にせよ、その他配管だったとしても。



しかも排水管には一定の勾配を設ける必要さえあるのだ。



こういう配管を、3Dで適切に施工できる方々はスゴいのだ。

特殊な技能なのである。

だから、配管工には技能士制度があるのだ。



ま、ものづくりにはすべからく技能が必要であって、
だからこそいろんな分野の技能士がおられる。



普段だあれも関心を持ってくれなかったとしても、
それでもこのような技能者によって
健康で文化的な生活は維持されているのである。



災害や故障などがあって初めて
意識されるようになるのだけれど
普段意識されないということは、
そのくらい適切に働いているということなのだ。



水管橋が破断して断水して困った事例が報道されていたけれど
ああいうことでもなければ
「水管橋」なんて誰の意識にも上っていなかったはずなのだ。
(「鋳鉄管と鉛管と」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年10月12日

手洗い流しの配管

利用者の多いトイレには、
手洗い用の流しがついていることがある。


21101201.JPG


こんなやつ。



陶器をいくつも並べるよりも手っ取り早く
多くの手洗い者を捌けるから。



蛇口が、ひねるやつじゃなくって
ハンドル式になっている。


21101202.JPG



操作性という観点で言うと、あのひねるやつは使いづらいに違いない。
手に不自由があったりすると、尚更だ。

固形石鹸や水石鹸は、従来の形で設けられないようになったかも。

こうやってプッシュボトル式のものをライニングに置いておけば
十分に事足りる。



流しの下を物入れにすれば、
収納もバッチリである。



21101203.JPG


レバー式には、こんなタイプもある。
というか、こっちのほうが一般的と言えるかもしれない。


蛇口はさっきのようなただの横水栓ではなくて
吐水口回転形になっている。

くいっと捻って、水飲みやうがいに使えるのだ。

横水栓だと、顔を思い切り下げて口を上に向けなきゃならないが
これならそういう無理な姿勢をしなくても良い。


いや、お上品であれば、ちゃんと両手で掬って水を口に入れるよね?


給水管は、一度やり変えてある。

ライニングをぶち壊してまでやるもんじゃない、と
配管露出で済ませてある。



湯も出したい……となると、
しかも露出で済ませようとなると、
段違いにせざるを得ない。


21101204.JPG


天井内の給湯主管から分岐させてきて、
下ろしてきている。

ここではレバーは使われていない。



別の例も。


21101205.JPG


なぜか、給水カランのみレバー式の吐水口回転形横水栓だ。

給湯はヒネるタイプの横水栓。

何か深い理由があったのか、何となくこうなっちゃったのか、
今となっては知る由もない。

給湯管が左側天井内から下ろされている。



給水管は、右側からだ。


21101206.JPG


ライニングの上に、いったい何本の「キレイキレイ」が乗っているのか……。



結構コストもかかるけれど、
コロナ下の現在、致し方あるまい。



流し台の下部スペースを少しでも広く取りたいからだろうか。

流し排水トラップからの排水管が
少し後方に振って取り付けられている。

そのまんまズドンと真下に下ろしても良かったのかも。



いやそれとも床にスリーブを入れる時点では、
流しの排水口位置は決まっていなかったかな。



ま、45°エルボで2回振れば、
たいていの位置合わせはできるであろう。

あまりにも微妙なズレでなければ。
(「手洗い流しの配管」おわり)
posted by けろ at 21:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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