というか、冷熱源、温熱源と、大抵の建物には
熱源があるはずだ。
最近は空気熱源ヒートポンプ(いわゆるエアコン)が多いところではあるが
燃料を燃焼させるタイプの熱源もまた、多くある。
ちょっとした工房に、やはり燃焼系の熱源が据えてあるようだった。
ようだった、と言うのは、中に入って確かめたわけではないから。
でも、外観を見れば、さもありなん。
建物の脇に、鋼管煙突が立ててあるのだから
あるに違いないのだ。
煙突の下部に、灰出し口がある。
どうしても灰が溜まってきてしまうから
下から掃除できるように。
屋根は片流れなので、積もった雪が落ちてくる。
建物からの熱放射や日射によって、雪が溶かされ、
冷気で再凍結して、塊となって落ちてくることもある。
そんな時、煙突もろともなぎ倒してしまったら大変だ。
だから、屋根には「雪割り」が設けられている。
煙突の向こう側にある三角の突起が、それだ。
もうちょっと斜めから見たほうが、わかりやすいかな。
積雪寒冷地では、
煙突周囲にこんな雪割りがついている屋根を多く見かける。
行く機会があったら、
ぜひ観察してみていただきたい。
コロナが何とかならんと、
なかなか出歩けやしないけれど。
でもさ、旅行とかじゃぁなくって、
仕事上已むを得ない場合だって少なくないでしょ?
そんな時、せっかく行くなら
人が密な土産物屋や、
どんな宣言が出ようがそれなりに人が集まってしまう観光地ではなくて
いろんな「せつび」を発見できて、楽しいはずなのだ。
(「煙突と屋根と」おわり)