芸術の森 という場所がある。
工芸、陶芸、クラフト、美術、音楽など
いろいろな芸術の拠点として造られた場所である。
隣接地には 札幌市立大学デザイン学部 のキャンパスも立地していて
総合的なアート・エリアとなっている。
当然の如く美術館も存在している。
札幌芸術の森美術館
札幌芸術の森野外美術館
佐藤忠良記念子どもアトリエ
などの展示施設があるのだが、
ゆえあって 美術館 のほうに行ってきた。
前面に水面を配した造りで、
「森」と呼ぶだけあって豊かな緑と(時々クマも出没するという)
青い空、白い雲、美術館それぞれが水面に映り
透明感を醸し出している。
池に沿って歩くことができるようになっている。
手は入れているようだが、築年数に応じた古さを感じなくもない。
メインエントランスを入って、展示室に向かう通路は
両側をガラスで覆われた渡り廊下型式になっている。
冬は、寒いだろう。
だから、ガラス上部の折り上げ天井部分から
温風が吹き出すようにでもしれあるに違いない。
見てみたら、ほら。
間接照明とともに、ブリーズラインが配してある。
そうじゃないと、ガラスが結露して外が見えにくくなるだろうし。
ガラス越しには、先ほどの池を見ることができる。
反対側は砂利敷の中庭になっていて
この部分にも展示物を配することがあるようだ。
撮り忘れたけれども、
展示用の出入り口とか、展示物電源用の分電盤とか
そういうものもしっかり設けられていた。
今どきの展示物は、電源を必要とするものも少なくないだろうから。
エントランスの脇には、小展示室もあるのだけれど、
そこは明るくて、天井面が良く見えた。
グリッド状に配した天井仕上材に合わせて、
でっかいノズルや照明器具、スピーカーなどが
きれいに配置されていた。
「美術館」は、一級建築士試験の製図課題として
ときどき題材となるものだ。
展示品以外にも見どころがいろいろあって、楽しい。
展示品と建物そのもの、二度美味しい美術館は
ワタクシにとってコスパの良い施設の一つである。
事情がゆるすなら、
外周回りも見てみる。
だって、いろいろ置いてあるから。
ずいぶんと頑丈そうで背の高い、
コンクリート製の基礎というか架台というか。
その上の鋼製架台や、電源ボックス、スリムダクト、
防雪フードなど、見るべきものが多い。
この製品は「ズバ暖」であった。
三菱電機の寒冷地向けエアコン である。
気温の低い冬期の外気から無理やり熱エネルギーを搾り取って暖房できる
そんなエアコンだ。
各社、寒冷地向けエアコンの開発に力を入れていただいたおかげで
今や北海道でもエアコンだけで冷暖房がまかなえるようになった。
(それでも、氷点下20℃に達するような地域では、ちょっと厳しい)
三菱電機なら「ズバ暖」だけれども、
ダイキンは「スゴ暖」
日立の場合は「メガ暖」
東芝では「暖太郎」
パナソニックだと「フル暖」
各社、よく考えつくものだ。
(「札幌芸術の森美術館」おわり)